ディズニー7つの法則

14年位前、ボランティア仲間に、同い年の素敵な男が居ました。
彼が、年間数十回ディスニーランドに行く(しかも、年間パスポートが出来る前から!)
・・・と聞いて、びっくり!!!
数十人の従業員を抱える、立派なソフトウェア会社の社長ですよ。
まぎれもない常識人。忙しいだろうし。それが・・・何故???
・・・・・ぜんぜん理解できない!そう思いました。


一昨年、年間パスポートが値上がりする・・・と聞き、
近所だし、子供も喜ぶし、年間6回は行くだろう・・・と駆け込み購入。
・・・・・そして、その1年間で約100回、行ってしまいました。


よく聞かれます。14年前、私が彼に聞いたように。
「飽きないの?」・・・なぜか、飽きないんですよ。
「何するの?」・・・雰囲気を味わってます。
「なんで?」・・・理解しがたいでしょうね、14年前の私もそうでした。


何がそんなに魅力的なのか。
なかなかしっくりする言葉が見つからなかったのですが、先日見つけました。


「人が素敵」

働く人が皆、一人のひととして、”目に見えないハピネスを現実にする”というモットーに、
全力を尽くしている。接客も、誘導も、ダンサーも、デザイナーも、システム構築者も。
だから、飽きないんです。毎回、人の思いと出会うから。


「ディズニー7つの法則」には、「本気でモットーを徹底する」とはどういうことなのか、
とってもわかりやすく書いてありますね。


まず、価値基準や哲学を、わかりやすく体系化し、仕組みにしてしまう。
  仕組みが価値とマッチしていると、とてもパワフルに動きますよね。
しかし、仕組みは自動的に回り始め、同じ事を繰り返そうとしますから、環境の変化や見落としに対応できにくい。
  価値とマッチしない仕組みは、悲劇を生むなぁ・・・と、最近よく感じます。
だから、ひととしての感性を大切にし、顧客の感覚に鋭敏になることが必要。
  100円ショップダイソーの社長に、10年前インタビューした友人が居るのですが、
 「自分が客なら、これを100円で欲しいかどうか」という、
  素朴な消費者としての感性を持ちつづけていることに、感銘を受けたそうです。

わが社にもモットーがありますが、さて、私自身、

そこに全力を尽くしているとは言いがたいです・・・。
 価値にマッチした仕組みを創ること、と、
 顧客の感覚に鋭敏であること・ひととしての魅力を磨くことが大切だな
  と思う、今日この頃です。


さてこの本、まとめ方もいいですし、新入社員から経営者まで、自分を投影できる人物を
登場させるなど、あざといほどに構成が上手い!
ただ、紹介された運営方針の何点かは、少なくとも日本では適用されていませんし、
勤務経験の無い著者、しかも小説仕立てのため、
「ほんまかいな?」とフィクションっぽく、うそっぽく感じられるのは止むを得ないところ。


もしご興味があれば、この本の対極にあたる、内部の人が書いた実話、たとえば
「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」
「ディズニーランドの人材教育―改訂版―」
「海を越える想像力」
といった本も読まれると、「7つの法則」の指摘は、おおむね的を得ていることが
よく理解できます。


思うことを書き連ねるうち、長文になってしまいました。失礼しました。