爆問学問 歌う生物学 本川達夫さん

東工大の、妖しげな鉄扉を開けたところが、生臭いにおいのする実験室。水槽がいっぱい。研究生がひとり”ウニの記憶”を調べる実験をしてる。
”象の時間・蟻の時間”の著者。自作曲200ほど!CDも出してる。愉快な研究室だなぁ!

ナマコ

触ると、水を吐き出しながら、どんどん硬くなる。
そのまま触り続けると、皮が溶けて、内臓が出てくる。
更に触り続けると、全部でろでろになっちゃう。
そのまま3ヶ月置いとくと・・・再生しちゃう。


かつて、本川先生が、世界ではじめてこのことを発見。
沖縄に行って、ナマコがたくさん居て、じゃぁ研究しなきゃ・・・と触ってて。


脳みそ無い。脳死が死ならば、ナマコは最初から生きてないことになっちゃう。
半分が皮で、あと半分のほとんどが内臓と水。筋肉はほんの数パーセント。超省エネ。すると・・・砂を食べて生きていける。なんの苦労も無い。

僕もナマコ嫌い。だって気持ち悪いじゃない。それ正直な反応だもん。でも、気持ち悪いからと切り捨ててたら、なまこのことはわからなかった。
ナマコの世界から見ると、人間の世界が不思議に見えてくる。一生懸命金使ってエネルギー使って、この世を天国にしようとしてる。でもなかなか天国になんない。

気持ち悪いから、研究してるひとが誰も居なかった。


エネルギー消費と、体内を流れる時間とに、関係があるようだ。
じゃんじゃん使えば使うほど、高速で時間が流れる。
人間の1時間が、ナマコの2ヶ月。すると、価値観もものの見え方も、たぶん全然違ってくる。