QC七つ道具の使い方

というタイトルで、新入社員研修の講師を。
1時間と短いこともあって、「どんな背景から生まれた道具で、どんな局面で使えるのか」に絞って話をしたけれど・・・1時間で収まりませんでした(^^;;;
いやぁ、疲れた。


受講生からの質問2つに答えた後で。
定型化・簡素化することで、確率論をだれでも使える形にしたのは、実に凄いと改めて想った。この道具たちが日本を「ものづくりでは世界一」にしたんだよなぁ。


学術研究は「仮説の実証」が目的。数値モデルをつくり、データで実証することそのものに意味を見出しちゃう・・・とも言えるのかも。
品質管理活動では「ばらつきを小さくする」ことが目的で、データ解析や仮説立案は、その道具。だから、回帰式そのものや相関度の高さよりも、そこから仮説を見出し、対処し、現にばらつきが小さくなるか否かに集中するかたちで、手法を簡素化してるんだなぁ。


「正しさを証明する」ことが目的か、
「ばらつきを小さくする」ことが目的か。


その「正しさを証明する」ことや、「ばらつきを小さくする」ことが、ほんとに「品質の向上」につながっているか。
品質ってなにか、向上ってなにか、それは幸せにつながっているか、「現実を素敵に変える」ことにむすびついているか。
時には、ばらつきこそが、幸せにむすびついてたりして!


QC活動が行き詰まり、QA活動になったり、顧客満足度向上活動になったり、経営品質なんてはなしになったり。
「手段の目的化」からの脱出の試みとも言えるし、より深い目的に焦点を当てられるほどに社会が進歩したとも言えるのかもしれないなぁ。