いま

尖閣諸島がどこの国の領土だろうとかまわないや、世界全体の利益になるようにきちんと管理してくれるならば。
・・・なぁんて書くと、波風立ちそうだから、書かないで置こうっと。


という気持ちが、僕の中にはある。


大本営発表が大嘘だとわかっても、
無謀な戦争だとわかっていても、
非国民の烙印を押されて財産や生命の危機にさらされることを危惧し、公言できなかった昭和10年代の日本人たちと、全然変わっていないのかもしれない。


江戸川の中州の帰属を巡って、
警視庁と千葉県警が武力衝突をする・・・なんてことは、もはやありえないだろう。
でも、ほんの150年前なら、大いに可能性があったわけで。


いずれ、日本と中国も、日本とロシアも、そうなるだろう。
フランスとドイツが、もはやアルザス・ロレーヌの帰属をめぐって戦争するなんてことが無いように。
数十年後か、数百年後か、数千年後かはわからないけれど。


ある意味、いまの東アジアは、
第2次世界大戦前のヨーロッパに近いのかもしれない。
資本が蓄積し、インフラが整備され、高度経済成長を終える国が、これからたくさんでるだろう。
どうか、ヨーロッパの教訓を生かして、経済統合が進みますように。
北朝鮮ミャンマー中華人民共和国が、上手に複数政党制へと移行しますように。


日本の昭和一桁、団塊団塊Jrに、大局観が無い人が多いように、
中国も文化大革命世代は、ガタガタなんだそうな。

歴史

世界史講義録を、このところ改めて読んでいる。
高校の先生が、1年間の授業を記録されたもの。生き生きと語られてて、実に面白い。


著者の金岡新先生の歴史観にひっぱられてる部分もあるだろうけれど、いま、こんなことが印象に残っている。
すっごく雑駁に語るので、正確じゃない部分も多々あるけれど・・・

蛮族と文明

ローマ帝国も、ペルシャはじめオリエントの諸帝国も、中国も、
文明が発展しては、蛮族が侵入・占領・支配し、
やがて同化され、違う蛮族が侵入・占領・支配
・・・という歴史の繰り返しに見える。


で、興味深いのはイスラム圏の諸帝国。
政治も、軍事も、王様の奥さんお母さんも、奴隷。
蛮族の子供を奴隷として連れてきて、教育し、任せちゃう。
で、みな親から切り離されて育つわけだから、なかなか残忍だったり、仲間内の結束が固かったり・・・政治や軍事にはむいているのかもしれない(^^;
軍事・政治などという血なまぐさいことは、蛮族にやらせといて、
自分たちは、商業や農業にいそしむ。
王様なんか、代を追うごとにどんどん異民族の血になっていくわけだけど、気にしない。
・・・蛮族による政権交代のダイナミズムを、うまく安定した制度の中にとりこんじゃった・とも見える。

イスラム圏と中国の先進性

西欧や日本に比べ、500年くらい先を行ってた社会なんだなぁ・と、いろんなところで感じる。
中国には、唐が滅びたとき以来、貴族は居ないそうな。以来、血が重んじられるのは王様だけ。ほかはみな実力。


してみると、大航海時代からこのかた500年ほどって、
西欧と日本という蛮族が、覇権を一時的に握った時代だったのかもしれないな。