爆問学問 明石康さん 国際関係学

ユーゴスラビア紛争・失敗した交渉もあった。


そんななか、うまくいった交渉。
11時間のマラソン交渉。ついに空爆10分前に、妥結。
NATO司令官は、烈火のごとく怒る。空爆無しで、同じ結果になったんだから、喜ばしいことなのに・・・でも、振り上げた拳のやり場が・というメンツ。くだらないし、難しいもんだなぁ。ここにヒントが有るんだろうなぁ。


似てるからこそ、もめる。
はっきり違っていれば、気にならない。
でもね、サラエボの結婚の60%は、違う民族間だった。それが、急進派が育ち、民族主義が雪だるま式に・・・そこに怖さがある。


手痛い失敗も。
虐殺。


日本人は歴史のことを忘れすぎるし、
バルカン半島の人々は忘れなさすぎるし、
足して二で割れば・・・と


ミロシェビッチの孤独。
周りはイエスマンばかり。人を見る眼が無い。それが命取りになるのでは・・・と思った。



資料映像のポル・ポトの、おだやかそうなにこやかな顔。そして、白骨の山。
選挙支援。もうひとりボランティアが殺されていたら、撤退せざるを得ない。そのなかで出来ることを・・・
マッカーサーのようではありたくない・カンボジアの人々の意思を反映した選挙を・という想い。
蓋を開けたら、90%以上の投票率。感動的・・・


最初は相手は、仮面をかぶっている。それを一枚一枚はずしていく。
そのためには・・・良き聞き手であること。なにを望み、なにを不安に思い、なにに困り。
こいつは、聴いてくれる・となったら、信頼の第一歩。
交渉とは、相手の心に耳を澄ますこと。


アメリカ留学時・国連加盟演説の場に立ち会えた。
さらにまえ、子供心に、この戦争は勝てない・なんと無駄なことをと思いながら、戦意高揚の歌を替え歌にして、こっそり歌ってうっぷんをはらしていた。見つかると牢屋行きかも・それでも。


多くのことは、100%善でも100%悪でも無い。無限のグレーがある。それをわかりあってつながると、強固なものになる。


お母さんの生家が、忠犬ハチ公の生まれた家。



観終えて・・・
たくさんの修羅場をくぐり、最善を尽くしながら、あきらめず、なんとか現実を変えようとし続けたひとの、謙虚な存在感。明石さんは凄い。
先日のドラマの、吉備真備のような。
僕は、アバターは歴史に残る映画だとは想う。でも、カールじいさんの方が、ずっと好き。感じるものがぐっと深かった。
アバターは所詮、戦ってしまう。上下関係で、組織を作る。それは結局、同じ過ちを繰り返してしまうのではなかろうか。
カールじいさんたちは、最終的には、上下ではない関係を築く。あれこそが、解決策・新しいあり方なのだと、僕は想う。そして明石さんなら、名誉欲に狩られた冒険家さえも、理解しつながろうと努力されるのではないか。