購入と創造

ぜぇんぶ、ディズニアナから想起された、ひとつながりのあれこれ。
いろんな角度から見えていて、うまくまとめきれないまま書いてみてます。


カメラって、戦前は家一軒分のお値段だったそうです。
5年ほど前だったか、30代の友人に「えっ、カメラって落としちゃいけないんですか?」って真顔で聞かれたときは、びっくりしてがっくり。
でもね、デジカメが普及してから急激に、カメラが壊れものだなんて知らない方々が増えました。もはや、古いカメラを首から提げてる時には人ごみを歩けなくなりました。だって、ばんばんぶつかって来るんだもん・・・。
そのかわり、気楽にじゃんじゃん撮れるようになって。はてさて、素敵な写真は・・・増えたような、そうでもないような。


祖父は、阪神大震災の後、全壊した自宅を縮小して建て直すことにして。
コレクションを二つ、手放すことにし、寄贈先を探しました。
ひとつは、SP盤のコレクション。クラシックの名演奏と評価が高かったものを、かなりの歳月と手間と費用をかけて、少しづつ買い集めたようです。
ひとつは、昆虫の標本。自宅の庭や、六甲山系、箕面などで、小中学生の頃・今世紀初頭に採集したもののようです。


昆虫の標本は、さる博物館から是非にと。実に丁寧なお礼状もくださったそうです。
作法に沿って記録され、標本化してあるため、その時代、その地点に、こういう昆虫が生息していたという、確固たる証拠になるんだそうです。
SP盤のほうは、難航したと聞きます。さる音楽大学が「おぉ、これは、あのリストに沿って集められたんですね!」と、引き取ってはくださったそうですが・・・それっきり。活用されているかどうかも、定かではありません。
たぶん、物体としては貴重でしょうけれど、それを再生できる機械が、今やどこにでもあるわけではないですし、鑑賞するためならば、いまや、もしかしたらデジタル化された音源が、パブリックドメインで公開されてても不思議じゃない・・・ですもんね。