John Allen's Gorre and Daphetid Railroad

ディズニーテーマパークは、5/8スケールのレイアウト(鉄道模型ジオラマ)である。


・・・まてよ、ひょっとしたら、アメリカにおけるレイアウトの発展史と、ディズニーランド開園って、リンクしてるかも!


ということで、調べてみました。
即、脳裏に浮かんだのが表題の”Gorre and Daphetid Railroad・G&D鉄道”という伝説的なHOゲージ(1/87スケール)のレイアウト。
無学な僕でも、唯一名前を覚えている、アメリカのレイアウト。それほど有名で、かつ、世界中に影響を与えたといえる作品です。
日本の”鉄道模型趣味”誌にも、何度も紹介され。小学生だった僕は、食い入るように記事を眺めたものでした。
さまざまな鉄道情景が、そしてアメリカの風土が、生き生きと造形されている。
プロカメラマンでもある作者、ジョン・アレンさんの見事な写真。
架空の鉄道なのですが、本物以上に本物っぽい。バックストーリーとともに、ひとつの確固たる世界が形作られている。小説や映画のように。


そう、まるでディズニーランドのように。


webページは、すぐ見つかりました。
建設開始が、1943年。
そして、規模を拡大したのが1953年のようですね。
カリフォルニアにディズニーランドがオープンしたのが、1955年。


たぶん・・・
G&D鉄道が存在したからこそ、ディズニーランドは発想された。
そして、G&D鉄道の大拡張と、ディズニーランドの建設・発展は、ほぼ同時進行と言えそうです。





1973年、”ジョン・アレンさんが亡くなった”というニュースに、小学5年生の僕は驚きました。まだお若いのに・・・
そして翌月号に、信じがたい続報が。”亡くなった10日後に、火事でG&D鉄道の大半が焼け落ちてしまった”
現物を目にする機会は、永遠に失われてしまいました。

His photographs and articles in the hobby press from the 1940s through the early 1970s presented HO scale model railroading as a challenging and attractive hobby, and more than a quarter century after his death, the many photos he took of his model railroads continue to fascinate.
1940年代から70年代初期にかけての、彼の趣味誌における写真と記事が、HOスケールの鉄道模型趣味を、チャレンジングで魅力的なホビーにした。
彼の死から四半世紀以上が過ぎても、彼の撮ったたくさんの写真は、魅了し続けている。

アニメーションにおける「白雪姫」のような作品。ウォルト・ディズニーのような人物。
鉄道模型において、G&D鉄道と、ジョン・アレンさんは、そんな位置づけだと言えると思います。


イクスピアリ天賞堂HBfにあるレイアウト”オメガ・セントラル”は、大拡張前のG&D鉄道に、そういえばちょっと似てます。テーマパーク好きは、是非ごらんあれ。

あ、そういえば”オメガ・セントラル”って、購入可能なんですよね。2000万円だったかな?
アメリカの腕の立つビルダーさんたちに製作して貰い、分割輸入して店内で組み立てたんだそうです。
むこうでは、注文制作を受けてくれる腕っこきビルダーさんが居るのみならず、レイアウトの売買市場も形成されているそうで、中古のレイアウトもたくさん流通してるとのこと。
日本でも近年、ジオラマファクトリーという、レイアウトの製作を請け負ってくれる会社が誕生しました。


天才が提示し、開いてくれた世界を、たくさんのひとが楽しむ。
創りやすくもなり、買って楽しむことさえもでき、時が経てば買いやすくもなる・・・。