ウイーン少年合唱団

かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール 15:00-17:00
バルコニー席から。7割くらいの入り。


構成が素晴らしかった。
「完璧」というイメージがあったが、そうではなく。
ぐっと来る曲、来ない曲、あったけれど、表現のバリエーションが実に豊か。


前半。
悲痛な痛みを感じる曲→静かに穏やかな祈りを感じる曲→温かい喜びを感じる曲。
コントロールと統制と抑制が効いた曲→先生がすっと居なくなり子供たちだけで演じた曲→伸びやかな曲。
あまりにもまじめで、痛々しい・・・と出だしは想わせて、実は子供らしさや友愛や温かさやはにかみや、とっても幅広い人間味を観せてくれた。


後半。
世界の名曲集は、歌いこなれていない・借り物の感じの曲もあったが、終盤、荒城の月で、ゲストのこころがぐっと動く。そして世界に一つだけの花。歌いこなれてはいないけれど、涙が出てきた。楽曲の力・日本語の力。そして、手拍子を誘うと、あっというまに会場全体、きれいに揃った。
そして、オーストリアの曲たち。歌い込みが違う。風土・文化・風。あぁ、こんな国から来てくれたんだ!とありありと感じる。ちょうどティピコ・オリエンタルにキューバを感じ、ロス・3・アミーゴスがメキシコを体験させてくれたように。


アンコール2曲目に、メインディッシュ級のサウンド・オブ・ミュージック メドレーを持ってきてくれるとは!客席、のりのりで聴いてます。
引っ込んで、でも鳴りやまない拍手にもう一度出てきてくれて。ん!先生も歌いながら、アフリカ民謡を。観客の手拍子と歌を誘う。手拍子は見事な一体感。でも、歌声は先生があおってくれたけれど、あまり声量は出てなかったかな。会場中で朗々と歌ったなら、きっと素晴らしい一体感を味わえただろうなぁ。僕は・・・思いっきり歌いました。バルコニー席角だったから、大ホールの広い空間に、自分の歌声が響き渡るのがはっきりわかって、実に気持ちよかった!
引っ込んで、それでも鳴りやまない拍手に、さらにもう一度出てきてくれて、終了。



譜めくりを、歌ってる少年がすっと降りてやる曲(伝統的な演目に多い)と、ピアノを弾いてる先生自らめくる曲とあったのが、面白かったな。きっと、伝統なんだろうなぁ。

今回の来日公演のBlogを発見:Japan Arts - ウィーン少年合唱団 メンバーニュース