Back copies of「サロンで議論」:男のISO、女のISO.

女の目で見たISO
 それにしても、いまどきの女子大生は溌剌としている。なんとなくしょぼくれ、霞んで見える男子学生とはワケが違う。とりわけ当ゼミの女子大生は、環境に対する興味も男子学生とは一線を画しているようなところがあるような気がする。そのうちの一人、M.G.さんは、自分で長期の海外研修にも行くのだそうな(すごぉ〜ぃ)。
 ゼミで話をしていると、環境に対する考え方が女と男で違い、その違いを論文にすると面白いんじゃないの、という話題まで飛び出した。ひょっとしたら「男のISO14001、女のISO14001」なんて本を出したら、売れるんじゃない?
 そんな彼女たちとパートナーの若い講師(これも女性)を伴って、ある中核組織のISO14001の模擬審査に行っったのだ(いちおう、仕事で行った!)。
 その組織のトップは、これまた女性である。並み居る男ども全役員・職員を差し置いての女性トップは、さすがに言動にメリハリが効いている。どのような経緯があってそうなったのかは、ついぞ聞かなかったが、常に上にお伺いを立てないと何も決まらない男性役職員とは違い、彼女のトップダウンISO14001が進められていた。もっとも、下支えをする肝腎の男性役職員がこれだから、EMSの運用面は未だしの感じではあったけれども。
 で、クロージングミーティングで彼女たちにとくに発言を許したら、オブザーバーの目で見た鋭いコメントがあった。また、学外演習のレポート作成のために彼女たちは女性トップにインタビューもしたようだが、「いちばん痛いところをインタビューで突かれた」とその女性トップは私に言ったものだ。女性の目は鋭く厳しいのだ。
 そういえば、女性主導でISO14001規格を作ったら、全然違ったものになってたんじゃない?ってな話題もゼミであった。炭素税を導入している国は、女性議員が多い国なんだそうな。相関関係があるとか。逆に教えられた。
 教えることは、教えられることでもある。彼女たちに外部の異質な(学内にない)刺激を与えるのが非常勤講師の務めであると思っているのだが、案外、刺激を与えられているのは講師のほうかも知れない。

そして、論を転じてベテラン社員の経験の活用を説いている。
これまたトヨタ方式で言えば。一番優秀な人間を、他部署に転出させ、改善のリーダーにする。
査察やコンサルティングも、他企業の経験豊かなベテランさんの智恵に触れられる部分が、とっても有意義だったなぁ。
経験を如何に活かすか。