宝塚歌劇 星組公演「オーシャンズ11」

人生初、宝塚歌劇。しんさんにお誘いいただいて、観てきました。


いやぁ、堪能しました。
男役のあの声。シビレるなぁ・・・。

最高に仕上がっているはず。

しかも、組長さんがこの演目を最後に、専科に転出されるそうで。そこも見所だ・と。


11:00 公演開始。
ラスベガスが舞台の映画。
ホテルでのショーのシーン、ソウル系の曲。あらら、ファンクさが足りないなぁ。男性の力強さやキレにも欠けるし・・・などと、はじめは想っていた。
恋心を力強く切々と歌い上げる場面で、思わず涙。なるほど!ファンク色が強かったら、その毒気で、こうはならない。
徐々に展開もスピードアップ。衣装も豪華、場面転換も見事、国立劇場とほぼ同じ機構の回り舞台&せりをフル活用したセットも凄い。
歌もコーラスも、演奏もうまい!特に男役のひとたちの声が、低音も高音も、歌っても喋っても、じつに魅力的。
ダンスも、ラテンナンバーなど白人系の曲は、カッコいい!


休憩のあと、館内放送とスタッフの肉声とで「身を乗り出してご覧になると、後ろのお客様の視界を妨げます。頭を背もたれにつけて御覧ください」と丁寧にアナウンスが。
なるほど、そんな風につい見を載りだしてしまうほど、引き込まれる舞台。


アダムとイブは、りんごを食べたあと、仲違いしながら暮らしたのか、幸せに暮らしたのか。
このテーマ設定もうまいよなぁ。


女性が演じる、男性の理想像。
ちょうど歌舞伎の女形のうらがえし。ライブショーでのミッキーマウスとも相通じる。
静謐な客席、統制のとれた拍手(ファンクラブに、拍手の指示書が配られたりもするそうな)、支援者と演劇の関係。このあたりも歌舞伎っぽいなぁ。


宝塚歌劇の場合、ミュージカル公演でも、お芝居が終わった後に宝塚らしいショー場面が、フィナーレとしてついてくるんだそうな。
きらびやかな衣装に着替えて、ミュージカル中のナンバーを違う形で歌い踊り、ラインダンスをやって、最後は大階段を羽飾りを背負ったトップスターが降りてくる。
ベートーベンの交響曲のような、「そこまでやるか」なフィナーレ。いやぁ、カタルシス
組長さんへの拍手は、数倍大きかった。じんと来たなぁ・・・。