クローズアップ現代「どこへ向かう検察改革」

検察の問題を根本から考え、取り調べの可視化などの改革への提言に繋げる議論が正念場を迎えている。実効性のある検察改革を実現するために何が必要なのかを考える。
【出演】一橋大学教授…村岡啓一,【キャスター】森本健成

検察あり方審議会でどんな議論がされているか、発言を再現しながら紹介。
発言当事者にもインタビュー取材して、それぞれの意見をきっちり伝える。
可視化は必要・・・ここは全員一致。
相違点は、全面可視化か部分可視化か。
「部分可視化で、村木さんの冤罪は防げましたか?」と、全面可視化を求める江川紹子さんたち弁護士側。
部分可視化でないと、自白に至るのは難しい。西欧のように全面可視化するならば、西欧のような捜査手法拡大も・・・が検察側の意見。


そこで番組は、1970年代の、英国の変化を詳しく紹介。
いまの日本と実に似た経緯をたどっている。
大きな冤罪事件が続き、取り調べの全面可視化を導入。
検事たち自身が語る。
「間違いのない操作をしている・という証拠になる」
「意識が変わった。自白を得るための取り調べから、真実を明らかにするための取り調べへと。」
物証集めが重視されるようになった。
・・・一方で、街角への監視カメラ設置などが進んでいる。これは市民も、賛否両論。「犯罪率がまだまだ高いから、カメラをもっと増やすべき」と語る若い女性。「やり過ぎだよね」と語る壮年夫婦。


村岡教授の解説で、目からうろこ。
自白を重視するのは、精神の浄化を求めているから!・・・なるほど。
自白が、反省を示している。告解のように。という位置づけ。
だから、検察官は、僧侶のような役割を求められている。
まずは全面可視化。物証重視の捜査へと移行することが大切。捜査手法をどのように拡大していくかは、都度、国民の選択を問いながら・・・というのが、教授の意見。妥当だと想った。