退職金年金制度改定説明会

平成22年4月から、現行制度への税制優遇が無くなることにともなっての提案。
全事業所行脚しての説明会の、第一弾として、わが事業所に人財部から来訪。


とても明快で、わかりやすかった。


感じ入ったのは、人財部長の語り口。切れがいいのではなく、穏やかにぼそぼそとした感じで、それがかえって誠実でやわらかい。なるほど、こういうプレゼンテーションの在り方も、ありなんだなぁ・・・なかなか僕には、出せない味。


従前の制度だと、積み立て不足がどんなにあっても、かまわない。
すると、企業が破綻したとたん、退職金をわずかしか払えなくなる。
そこで、確定拠出年金(運用リスクは従業員が負う)か確定給付年金(積み立て不足が1割を超えると、企業が即時補填せねばならない)への移行が求められている。
わが勤務先は、確定給付型の一種・バランスミックス型に移行したい。20年国債金利と連動(ただし1.5-3.5%の範囲)で利息が付く
・・・と理解した。


聞こえてきた誤解は、

国債で運用するように変わるんでしょ?

いや、長期金利の目安として、20年ものの国債を使うだけ。国債で運用せねばならないわけじゃない。
とはいえ・・・たとえば今、積み立て不足が5割あったなら。無理して高利回りを狙い、結果として傷を大きくする例も、あるのかもしれない。
ところが今回の仕組みなら、20年もの国債さえ買っておけば、ほぼ運用損は発生しない。運用損が出るのは多分、国債利回りが1.5%を下回る場合・・・よっぽど不景気で、お金じゃぶじゃぶで、ほかにろくな運用先が無いとき・・・か、デフォルトで国債が紙切れになったときだけ。
してみると、ほぼ国債で運用しようという気持ちになるんじゃなかろうか。
すると、国債の引き受け先が増える。みながみな”こりゃデフォルトになるぞ”と疑心暗鬼にならない限りは。


うーむ、なかなかいい、国家経済安定策かもなぁ。


いまの中国・インドは、僕の幼いころ・・・日本の1960年代後半から1970年代・・・と、とてもよく似ている。
今がちょうど、1970年の大阪万博あたりだろうか。収入が増え、マイカーやレジャーが普及し。
そしてこの先・・・為替の変動相場制への移行・資源不足・公害・世界一の人件費に・産業構造の変動・・・といったことが、起きていくだろう。
だとすると、ここ5年くらいは、元立てで預金を持っておくほうが、いいのかもね。日本円が、1ドル360円の固定だったのが、あっというまに100円ほどまで価値が上がったようなことが、起きるだろう、たぶん。その先は、上がったり下がったりだろうなぁ。
そのとき、ベトナムミャンマー北朝鮮中央アジア諸国・アフリカ・・・といった国々に、労働集約型産業が移動していく。
それから更に2-30年経てば、長く続いた、この激しい”富の偏在”は、おおむね解消されているかも。そうであって欲しい。


僕は、そのとき70代か。
いろんな文化が、対等に接しあう時代を、目にしたい。
障壁はどんどん低くなっている。日本が20年かかった変化を、中国は10年ほどでやってしまいそう。だから、アフリカの国々や、中央アジアの国々は、もっと急速かもしれない・・・。