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ハーバード白熱教室 Justice 第2回
功利主義
費用便益分析 チェコのタバコの例 ピントの例
功利主義は是か非か。
- 少数派の痛み
- 命に値段をつけて計算するのは、是か非か。すべての価値を、ひとつのものさしで測れるのか。
- 1930年代 心理学者ソーンダイクの実験。インタビュー。たくさんの質問に、いくらならそれをやるか答えてもらう。
- カンザスに住む 30万ドル 最も高価
- ミミズを食べる 10万ドル 2番目
- 歯を抜く が一番安かった。
- 女子寮 一晩50セント
- 1930年代 心理学者ソーンダイクの実験。インタビュー。たくさんの質問に、いくらならそれをやるか答えてもらう。
喜びの優劣を、考慮しなくていいのか?
ローマ市民の快楽のために、キリスト教徒の人権を考慮しなくていいのか?
ジョン・スチュワート・ミル 功利主義を改良しようとした。
「2種類の喜びがあったとき、両方経験したひとが、こちらがいいと選ぶものが、よりよい喜び」
映像3本。シェイクスピア・フィアファクター・シンプソンズ。
人気と、質は一致しない。
ここでの学生の意見は、どれもなかなか深くて面白かった。
- シェイクスピアの方が、深い気付きを得られるから質が高い。選ぶかどうかと、質は別。
- 強い刺激を一旦は求める。けれど、きちんと選ぶのはシェイクスピア。ミルの定義は成功している
- シェイクスピアを理解するには教育が必要。シンプソンズはわかりやすい。時代や文化によって、どれが望ましい喜びかは変わるのではないか。
「満足した愚者で居るよりも、やせたソクラテスで居る方がいい」
ハーバード白熱教室 Justice 第3回
ミルへの疑問。
- 喜びの質 基準を示せるのか
- ”人間の尊厳””他人の尊重”は長い目で見れば”効用”をしのぐのではないか
ひとは、多数を幸福にするための道具ではない。
個人は自由に生きる権利を持つ。他人の自由に干渉しない限り=リバタリアニズム
すると国家に関して
- 干渉主義的な立法の否定
- 道徳的な立法の否定
- 所得再分配を認めない
アメリカは、人口の10%が富の70%を占めている。それは正義?
- 公正に取得・・・取得の正義
- 個人の自由選択による売買・・・移転の正義
それで適正な所得分配が行われるはず・・・がリバタリアン。
ビル・ゲイツのような大金持ちへの課税。
功利主義者なら、再分配。
リバタリアニズムでは、”人々の好みを集計することはできない”お金持ちに、貧しい人への資金提供を強制するのは権利侵害だ。課税は、強制労働に等しい。奴隷制に等しい。国家が個人の部分的所有者になる。・・・という。
つまり、リバタリアニズムの根底は、
「自分を所有するのは、自分だ」
・・・人間を単に、好みの集合体としてみなしたくないから、ここに行きついた。
リバタリアニズムに反対するなら、ここへの反論を用意しておくように。
↓次回の講義で
アーカンソーの民間消防会社のはなし。
ブログと連動して募集した、リバタリアニズム擁護チーム3人による、集まった反論への反論。
- 貧しいものの方が、資金を必要としている
- 所有権は、侵害すべきでない
- 所有権は、政府により設定されている。政府の指示に従うべき
- 助けを必要としているのと、助けに価するのとは、違う。
- 所有権は、侵害すべきでない
- 統治されるものの同意による課税は、強制ではない・・・民主主義だから
- いくら民主主義でも、自分の票は、ほんのちょっぴり。宗教の自由・言論の自由のように、所有権も多数決でなく保護されるべき。
- 社会が安定していなければ、お金は稼げない。宗教や言論は、もっと個人的なもの。
- いくら民主主義でも、自分の票は、ほんのちょっぴり。宗教の自由・言論の自由のように、所有権も多数決でなく保護されるべき。
- 社会に借りがある
- 社会にサービスを提供し、高く評価したから、裕福になった。すでに借りは返している。
- 社会の中で生きることを選んだら、完全な自己所有はないのでは。
- 社会にサービスを提供し、高く評価したから、裕福になった。すでに借りは返している。
- 富は運による部分もあり、すべて実力ではない
- しかし、それに見合うサービスは提供した。所有権を侵害する理由にはならない。
リバタリアニズムに反論するには、”私は私のもの”というところを掘り下げる必要がある。
私有財産は、いかにして生まれたのか。
ジョン・ロックの、私有財産論を次回は掘り下げる。