なんと明快な指針!

さすが、ショービジネスの観点を経営に持ち込む男。
どうすれば、最高のちからを発揮出来るのか、
どうすれば、三方良しな解決策を見いだせるのか、
どうすれば、シンプルで柔軟で最強の組織になるのか、
・・・答えは、この一言だ。

「自分が最も気持ち豊かになる解決方法を探れ」

僕が凄いなぁと想う顧客尊重事例全部、このひとことで言い表せる。

最も気持ち豊かになる

・・・この言葉のチョイスが見事だなぁ。
”気持ちいい”だと、快楽への耽溺も含まれる。
”嬉しい”だと、固定観念の強化も含まれる。
”気持ち豊か”かぁ。これぞ、こころのコンパス。



今回の五輪の男子フィギュアスケート、 メダリスト3人、表現も戦略もそれぞれ違った。
ライサチェクは、美しい強さ。”フィギュアスケートはジャンプじゃない!”・・・4回転はあえて飛ばず、その代わり、すべてを完璧に美しくやり遂げる道を選んだ。
プルシェンコは、技と技の戦い。”4回転の無い、オリンピックチャンピオンなんて”・・・競技から3年離れていて体力的に厳しくても、4回転を跳び、必ず成功させる道を選んだ。
高橋は、人生の素晴らしさ。”スケート人生を演技に重ね合わせる”・・・挫折や失敗も、またひとつの糧。そこから得るもの、感じるものを最大限表現する道を選んだ。
それぞれ違うけれども、
3人とも「自分が最も気持ち豊かになる解決方法」の実践だったと言えるのではないだろうか。


そして、実力を発揮出来た・出来ないの差も、これで説明できるように想う。
たとえば織田選手が、ライサチェクの完璧な強さへの大喝采を聴いて脚がすくんだとき、
”よし、俺は笑わせるぞ! 人間は弱くて愚かで、だからこそ人生は素敵なんだなぁって、観客に感じてもらう!!!”って、想い描いたなら。
その演技は、今回のメダリスト3人同様、フィギュアスケートとひとの、豊かさと可能性を現出するものになったんじゃなかろうか。
それでこそ”天下取り”だったんじゃなかろうか。



ミキティ、いっそ5連続ジャンプ、本番で飛んじゃえよ!!!
もし、気持ち豊かになるならば。