USJの今年のクリスマスショー 天使のくれた奇跡

七子さんに勧められて、YouTubeで観る。


ごめん。ななちゃん。
これ、なるほどUSJ史上最高かもしれない。
でも、これを「”クリスマス・ファンタスティーク”の超大型版」「今年のTDRのクリスマスイベントを、はるかに凌駕」なんて言ったら、きっとUSJの演出家は赤面するよ・・・。


綺麗だし、大掛かりだし、斬新な仕掛け。
最初っから満艦飾で見せびらかす悪癖が消え、効果的に仕掛けを使ってる。
大阪特有の、でもあまり公に取り上げられることの無い華麗さを、見事に表現してる。
でも、世界観があまりにもステレオタイプで薄っぺらだ。


クリスマスファンタスティークでは、滝のように涙を流しながら、嗚咽してるお客さんが居た。
今年のTDLキャッスルショーも、言葉を失い、ショーが終わってもしばらく動けないゲストが居た。
そんなふうに、深い部分にぐっと訴えかけてくるような、志の高さが、無い。


”愛こそがうんたらかんたら”って語ってるけど、それが演出と連動して無いだろ?
クリスマスファンタスティークもジョリースノータイムも、メッセージと演出が、きっちり密接に関連してる。だから、仕掛けが働いたとき、言葉で伝えきれない部分まで、こころが動く。気づいちゃった人は、魂が抜けたみたいになっちゃうし、意識して無いひとも、からだが反応してる。


もちろん、USJの演出家は確信犯。意図して、この線を狙ってる。恋人たちが、ロマンチックな気分になって、”もう一歩関係を深めようかな”・・・みたいな気分になれることを目指して、すべてを程よく調節してる。
一方、TDRのショーは、もっと大きなものをも視野に入れてる。多様なお客さんをあっけらかんと楽しませつつ、ふと気づくと、ものごとの捉え方や感じ方が、ショーを観る前とは少し変わってしまう、そこまでを狙ってる。



ショーの創り手の、意図の深さが、まるで違う。
TDRは、すべての活動のベースに”社会貢献”がある。”より良い世界にするために、今、自分たちだからこそ出来ることを、やる”という決意が。
その志の違いこそが、TDRUSJのの差を生んでるんだと、僕は感じる。