長男の歴史教科書・副読本を読む
歴史Aの教科書は、古代・中世・近代の3区分を、それぞれ地域別(東アジア・東南アジア・中央アジア・西アジア・ヨーロッパ)に追いかける構成。
古代をさらさらっと観たが、
- イスラムの話がアジアで散々出たあとに、西アジアの終盤になってイスラム教のはなしがようやく登場する
- 西アジアをイスラム帝国まで習った後、ヨーロッパに移ってアレクサンダー大王の遠征だのローマ帝国の成立だのをやる。図版により、東ローマ帝国・ビザンツ帝国の両表記が使われてるけど、それが同じ国だということの説明がどうやらなさそう。
など、なんだかかなり無理があるなぁ・・・という印象を受けた。ひとも文化も、土地に縛り付けられてるわけじゃなく、移動してるもんねぇ。西アジアとヨーロッパが、ぱっきり分けられはしないし。
僕の教科書も、こうだったのかなぁ?おおむね時間軸で輪切りにして、世界全体を平行して眺めたように思っていたんだけれど。
読んでて驚いたのは、トルコ(テュルク)民族のもともとの居住地はバイカル湖南端あたりだということ。突厥って、トルコ人の国だったんだねぇ。テュルクを漢字表記したものと考えられてるそうな。そして、西へ西へと移動していったんだそうな。
フェニキア人・ギリシャ人の殖民都市分布図
アレキサンダー大王の最大版図
ローマ帝国の最大版図
イスラム帝国の最大版図
って見比べると、どれも良く似てる。
で、そのわずかな差異・・・が、”文化のジャンル分け”に大きく影響してるような。
特に、イタリア半島・バルカン半島・アナトリアあたり。
って感じなのかな。
副読本は、世界中を時系列で輪切りに出来るよう工夫されてる。
本の左右に、各時代の主要国・主要文明の版図がぴらりと拡げられるようになってて、それを参照しながら、各ページの記述を読める。これは面白い!
中央アジアの遊牧民国家の盛衰と移動が、繰り返して他地域に影響を与えてる様子も、はっきりとわかる。