ミスタードーナツの荒廃

ミスタードーナツって、大好きだ。
妻と結婚する前、緑園都市の店にはよく通ったなぁ。子供が出来てからは、つくばの店や、西葛西の店。
内装が同じテイストなので、どこの店に行っても、懐かしい気持ちにすぐ戻る。


でも近年、行く頻度ははっきりと落ちている。
月に数回は行っていたのが、年数回に。


理由ははっきりしている。
イクスピアリTDSが出来て以来、そちらの飲食店のほうが魅力的になった。
逆に・・・ミスタードーナツに行くと、侘しい思いをすることが多くなった。


味はおいしい。目新しい新製品も出る。
店員さんも、新人のうちはどたばたするけど、すぐになじんで、フレンドリーにもてなしてくれる。これも変わらない。
BGMは、変わってしまった。50'sではなく、70年代の曲が多くかかるようになった。親が若い頃=自分の生まれる直前の頃の音楽を、ひとは好むみたい。だから、狙う顧客層に合わせて曲は変わる。これはしょうがない。


なにが一番侘しいか。それは・・・
「ハウスキーピング」が行き届いていないこと。
床やテーブルはちゃんと拭かれている。
でも、お手洗いに臭いがこもっていたり、ニスがはげていたり、天井や壁紙が汚れていたり、サンシェードを上げ下ろしする紐が汚くなっていたり。


もともと、年数が味わいになるような内装になっている。
だから、そんなに手を掛けなくても、荒れた感じにはならない。床とテーブルさえ掃除して居れば。
しかし・・・少しづつ少しづつ、荒れは進行していく。少しづつだから、いつも居る人には感知されにくい。
やがて・・・基準が下がってしまう。お手洗いの芳香発生装置を取り替える際、粘着テープを無理やりはがしたのか、周囲の壁紙が大きくはがれてしまっている。外装の木の部分のペンキがはげ、木が腐食しつつある。
そしてお客さんも、そんなことを一切気にしなさそうなひとたちが増えている。


思い出の場所が、侘しい状態になってるほど悲しいことは無い。
だから、足が遠のく。
美味しいし、安いことは重々承知でも。


お手洗いをウォシュレットにしたのはよし。ポイントカードのシステム変更もやってみればいい。
でもその前に、やることがある。


「ハードウェア」はよし。年数が味になる・荒れが目立たない。
それを活かして、日常清掃は簡易でよい。
あとは、終業後点検をし、簡易補修は店でやってしまえるようにする。そして、年一度・数年に一度・10年に一度というサイクルで、大清掃やメンテナンスを入れる。ここまでシステム化してあったなら、ミスタードーナツにお客さんは戻るんじゃないかなぁ。
そして、その「ハウスキーピングシステム」を、外販することさえできるんじゃないだろうか。ダスキンさんなんだから。


「もの」はいい。機能も、味も、デザインも。
「運用」がへた。
それが今のダスキンさんなのかも。