誠実さの価値・不誠実の罪

私にも経験があるのですが・・・
意図して不正直なコミュニケーションをする人は、新しいグループができると、自分の居ないところで何を言われるか不安になる。で、グループのコミュニケーションの核をにぎろうとします。
で、にぎられちゃうと・・・グループ内のコミュニケーションがゆがむ。そういうグループは、長続きしません。

ラスカルさんが「正直なコミュニケーション」に重きを置くのは、それが自分を知るためにも、組織を意義深いものにするためにも、とっても重要だから。

そんな経験のひとつ。
この話、いつか書かなきゃな・・・と想いつつ、筆が重かったのですが。
今が書くべきときなのかもしれません。
以下、僕の視点と記憶によるお話ですから、最大限誠実に書き進めますけれども、不正確さとバイアスを含んでいるであろうことを承知で、読み進めてください。


もう3年前の夏になるでしょうか。
ディズニー・シーが、メキシコのミュージシャン「ロス・トレス・アミーゴス」を招聘しました。メキシコのトリオ形式のバンドの中でトップ5に入るという、超一流。
(現在、ディズニー・シー5周年記念で招聘している「ロス・トレス・レアレス」も、やはり超一流です。)
例えて言えば、ユーミンやらサザンオールスターズが、メキシコの遊園地で数ヶ月連続公演をやるようなもの。
その歌声を、偶然通りかかって聴いたとき、ぶったまげました。「えっ、こんな凄いステージ、遊園地でやっていいの???」って。
なのに・・・お客さんがまばら。聴く作法もわからず、演奏者もゲストも戸惑ってる感じ。


当時はまだBlogは日本語化されてなかった。
行く都度、2chの遊園地板に「凄いよ!!!」というレポートをあげました。あえて特長的な格好をし、僕が誰だかわかるようにして。
オンラインで活発な交流が生まれ。
やがて、遊園地板経由で最初に僕に現場で声をかけてくれたのは、新潟に実家を持つ女子大生さんでした。彼女はたしか1日券で来園し、僕を捜し当て。「楽しかったぁ!」というレポートを遊園地板に上げ。
以後急に(^^)、2chを読んでて、かつ、年間パスポートを持ってる人たちがたくさん、現場で僕に接触してくるようになりました。
2chとは無関係に、僕が現場で知り合って仲良くなった人たちと合体して、ひとつのグループが生まれたんです。公演してる店舗の名前をとって「みげるず班」と自分たちを呼ぶようになりました。

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さて、ここからが本筋。
2ch読んでて急に接触してきた人の中に、意図して不正直なコミュニケーションをする人=策略家 がひとり、おられました。
最初は、本音で話す・真情をのせて語る人に見えました。ただし唯一「あの常連さんは2chで叩かれて当然なのよ!」みたいな発言を良くされるのが、ほかの言動と整合性が取れず違和感があった。今にして想えば、そこに不誠実さが現れていた。


やがて彼女は、コミュニケーションの核的な存在になりました。
でね。
彼女を通してコミュニケーションをとると、なんだかメンバー相互間の疑心暗鬼が増すんです。


そうである・・・ということに、はっきり気づいたのはかなり後のことです。
コミュニケーションがくちゃくちゃに歪んだ。
で、その歪みの仲介役を、彼女がかって出る。
「あの人はこう言ってたよ」「あの人、こんなことしてたよ」と、本音トークであるかのように、親切心から言っているかのように、語る。その演技が堂に入ってるものだから、信じてしまう。


ところが。
彼女の言っていたことは、彼女の都合のいいようにすべて意図的にゆがめられている・・・と仮定すると、実にシンプルな現実が姿を現す。
で、裏を取ってみると・・・ほらやっぱり、彼女、事実をゆがめて伝えてるじゃん。
そして彼女は、ゆがめて伝えることが可能なように、

  • グループ内の人間関係を巧みに操縦する。
  • 知らない人がグループに加わることを、恐れる。グループを閉鎖的に保とうとする
  • グループに加わったら、即、好意を全力で示して、友好関係をまず築く
  • 正直でオープンなコミュニケーションを禁じようとする。たとえば「なんでもかんでも記事にするな」
  • 主要メンバー間の疑心暗鬼を高め、直接コミュニケーションを妨げる。
  • 歪みの仲介役を買って出る。


不正直な人は、正直な人を恐れます。
たとえば、僕が現場でお知り合いになった、とっても誠実なひとのことを、いつの間にか自己顕示欲過大な要注意人物であるかのように、他のメンバーに吹き込んで居た。
後でわかったことですが、どうやら策略家さんの過去の言動を、その誠実な人はよく知っていた。であるがゆえに、誠実な人と他のメンバーが深く交流することを妨げたかったようです。
人の悪評を居ないところでしゃべっちゃう策略家さんは、他人もみなそうするもんだと想っちゃうんでしょうね(^^;


未だに悔やんでいることがあります。
ロス・トレス・アミーゴスが、私に「応援してくれている皆さんにプレゼントをしたい。配布してくれないか」という、なんとも素敵な依頼をしてくれました。
受領と配布を、わたしはさるメンバーに委託しました。
ところが、そこに策略家さんが猛烈な勢いで介入してきて、もっともらしい理由をつけ、誠実なそのひとを、配布対象から外してしまった。
僕が見る限り、その誠実な人は、メンバーの中でも一番純粋に、彼らの音楽を愛していた。配布対象からはずす理由は不当なものだし、そもそも依頼を受けたのは私であって彼女ではない。なんとしても理を通すべきでした。でも、僕は理を貫き通さなかった。


その誠実な人も、この経緯を知ってる私も、やがて「みげるず班」から遠のきました。
仲間内の掲示板を創って、しばらくは活動していたようですが、自然消滅。
策略家さんが、平気でうそをつく策略家だとはっきりわかったのは、僕のHPへのアクセスログから見知らぬ掲示板に飛び、それを読んだからです。僕に言ってることと、僕の居ないところで言ってることと、全然違うじゃん(^^;


うーん、はっきり書けないことも、たぁくさんあるなぁ(^^;;;
「正直であること」
「誠実であること」
「オープンであること」
その大切さを、この経験から学びました。
この3つを基礎に成立してる関係は、信じられないくらい創造的に機能する。
みげるず班が生まれて2週間ほどは、かつて経験したことがないほど創造的でした。
夏限定のイベントだったものが、その盛り上がりが評価されたのか、冬まで延長していただいた。


ところが、
「不正直」
「不誠実」
「クローズド」
の3点セットで人間関係を成り立たせてる人が、実は居る。
で、そんな人間関係って、都合と疑心暗鬼で成り立っていって、創造性がない。
だから、そんな関係は、すぱっと切る。


Win-Winの関係にできないんだったら、No Deal。
未練を残して、Win-LoseやLose-Winの関係を続けたら、しこりとダメージが増すばかり。
すぱっと切れば、またご縁があったときには、すっとWin-Winの関係を結ぶこともできるでしょう。


さて。
ディズニー・シーの5周年のひとつの目玉は、「ロス・トレス・アミーゴス」に端を発する、海外一流ミュージシャンの招聘です。アイリッシュキューバ・メキシコと、3つも同時に!
成功を収めつつあるように感じています。
このまま盛り上がれば、レギュラー化していただけるかもしれない。
たとえば、ロス・トレス・アミーゴスが、またディズニー・シーに帰ってくる日も、きっとあることでしょう。


そのとき。
「正直であること」
「誠実であること」
「オープンであること」
に根ざした暖かい交流が、客席に生まれていたなら、素敵ですね!