ほぼ日刊イトイ新聞 - はじめてのJAZZ。

一昨日、菊地成孔さん・大谷能生さんの東大ゼミ講義録を夢中で読了しました。語りたいこと、たぁくさん!
その周辺のページを読んでいて、発見。いやぁ、さすがほぼ日、これまた面白い!

タモリ ジャズって、
聞いてみると……どうも、
シャドーボクシングっぽいところも、
あるんです。

もともとが、
「ちょっと聞いてくれる?」
というような音楽なんですね。

山下 (笑)そうだね。

タモリ 「ちょっと、
 俺の話を聞いてくれるか?
 俺は、じいさんの代まで
 アフリカにいて」

それを聞く人もいるという。

山下 (笑)それは確かにそうだね。

大爆笑!
そして、なるほど(^^)

山下 ほんとにうるさいやつがいると
「あそこで俺がこう吹いたのに、
 おまえはなんでああやったのか」
という話になっちゃう。

同時に即興をやっているんだから、
なんだって起きるのにね。

クラシックだったら、
「まちがえたね」
「すみません」で済むんだけど……。

タモリ ジャズだから、
「まちがい」ってありえないんだよね。

糸井 つまり「センスが悪い」と言われるわけだ。
きついなぁ……。

山下 そうそう。

「まちがい」ってありえない。
でも&だから、「センスの良し悪し」になる(^o^)


いろいろ面白かった中から、つくづく共感したお話をご紹介。
ジャズはどう聴けばいいですか・・・という問いに対して。

山下 さっき、ぼくはMIYAのソロの後に、
ちょっと拍手をうながしてしまいましたが、
ああいうソロが終わった時というのは、
遠慮なく、何か言ってほしいんですね。
糸井 そこでどう言えばいいんですか?
「イェイ!」は、ロックっぽい?
山下 「イェイ!」だっていいですよ。何でも。

そして、クラシックのお話に。
生録音に自分音声を入れたいがために、音が鳴り止むや否や、間髪を入れず「ブラボー」を叫ぶ人が居る・・・んだそうです(^^;

ほんとは終わったら、数秒、余韻があって、
それからバラバラバラバラと拍手があって、
それがぜんぶに広がっていって、
クラシックのオケの人たちもおたがい顔を見て、
「完璧だったね」っていう……
そういう瞬間が、年に一、二度あるそうですね。
ヨーロッパではほんとにすごいとそうなるって。
お客さんがシーンとしちゃってから、
ウワァーとなるっていうんですがね。

僕は幸い、こういったコンサート体験ばかりだなぁ(^^)
生録音が入るほどお値段の高いコンサートには、行っていないせいかもしれませんが(^^;
そうそう、ウィッシュ!では2回くらい、こんなふうにさざなみのように、ふわぁっと拍手が沸き起こったことがあったような。

ジャズはどうやっても、
何をいってもいいです。

アメリカでやっててわかることもあります。
たいていは、
メシなんか食うところでやりますよね?
日本の人たちは、最初から
「キャーッ!」ときいてくれるんです。
ところが向こうの人たちは余裕があるから、
最初は食べたり飲んだりしゃべったりする。

ところが、ある一曲のなかでも
「ここぞ」というところが
ジャズの演奏にはあるんですけど、
そこは、観客が逃さないんですね……
そこにくると、シーンとしてきいている。
これが、却って、やる側にはたまらんのです。

観客が、演奏と生々しくコミュニケーションをとっているんだなぁ。
「こうすべきだ」「こうしておこう」じゃなくって(^^)


このあたりもほんと、「センスの良し悪し」なんですよねぇ。
「正しい・間違ってる」じゃなくって。


そして、ほんっとうにセンスがいいときって。
それが唯一の正解・ほかにはありえない答え・・・のように、感じられる。
音も、空気も、反応も。