Scola 坂本龍一音楽の学校 ドラム&ベース編第3回 ベース・細野晴臣

勉強になるなぁ・・・。
今回も、晴臣さん個人の音楽史を、坂本さんとバラカンさんで聞き出しながら、それがそのまま、ロックにおけるベースの歴史になっている。同時代の演奏家としての実感がともなっているので、すっごく面白い。
中学生のころ、ベンチャーズなどインストゥルメンタルバンドがはやって、細野さんもバンドを結成。ギターばかりコピーしてて、ベースなんて聴いちゃ居なかったけど、プロデューサー的役割だったので、やむなくベースに・というのが出会いだそうで(^^;。

白人のロックバンドのベースって、つまんないんだよね。でも、ビートルズポール・マッカートニーのベースは際立ってた。

黒人音楽・ソウルやR&Bのベースは、シンコペーションが入ってる。ミュートした”音にならない音”でリズムを生むテクニックの紹介も。マーヴィン・ゲイの”ホワッツ・ゴーイングオン”のベースラインだけを聴かせてくれる。ベース奏者は泥酔して床に寝っころがりながら即興で弾いたという。すげぇ! コードだけ把握しておいて、即興で弾く。細野さんもそうだという。
ポールのベースは、黒人音楽がルーツ。
やがて、ロックにシンコペーションベースが、どんどん取り入れられていく。


ベーシストたちから、なにを学んだか。

ディテールとかタイミングとか、すべて学んだわけだけれど。
トータルでなにが残ったかというと・・・・・・・楽に弾けってことだね。

ニューオーリンズで、老ベーシストのリラックスした味わい深い演奏を聴いて。枯れたよさというのを、はじめて感じたのだという。
坂本龍一さんが

今、YMOの曲を聴くと、なんて攻撃的なんだろう・・・って感じるんだ。いい悪いじゃなくて、いまはあんなふうに弾くエネルギーがない。
年齢と共に、演奏が変わってくる。それがまた音楽のよさだよねぇ。


YMOの演奏、今日のはすっごくよかった。スライ&ザファミリーストーンの曲。すっごくシンプルな繰り返しなんだけれど、だからこそ、互いの掛け合いがひしひしとあって。タイトだけれどリラックスしている。