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咲くやこの花
開始15分後から
バンクーバー五輪
スピードスケート女子団体パシュート
ぅわ、面白い競技だなぁ。アナウンサーの問いと解説が的確なので、観戦ポイントがとてもよく分かった。
- カーブでの転倒が多い
- インコースばかりをみんなが滑るため、氷面が荒れやすい
- 空気抵抗が小さく、単独滑走より高速になるため、遠心力に負けやすい
- くっついて滑るため、距離感を誤りやすい
- チームワークがポイント
- カーブ内で先頭交代。出口では交代を終え、ぴったり3人並んだ状態になっていないと、直線で空気抵抗をもろに受けて、つかれた脚で懸命に追いつくことになり、体力を消耗する
- タイミングは自由。脚力に余裕のある選手が、ある程度長く先頭を引っ張ったり、ペースを上げたり。
- 3人目のゴールタイムが勝負。ラストスパートがかけられる余力が3人目に必要。誰を、どのタイミングで3人目にするかも作戦。
カナダvsアメリカ 凄い僅差!
日本vs韓国 日本チームのチームワークは凄い。
ロシアvsポーランド 強豪ロシア。見るからにチームワークもいいし、粒ぞろい。ところが先頭交代の失敗で体力を消耗。その間諦めずに滑ったポーランドが勝つ。
スノーボード女子パラレル大回転
アイスホッケー
ど迫力。観客の熱狂も凄い。
フィギュアスケート ハイライト
しびれる。女子SP・浅田真央、キム・ヨナ両選手の国際映像を会場の雰囲気だけで。
続いて鈴木明子選手の名場面。やはり何かが伝わってきて、涙があふれそうになる。
そして、ロシェット選手・安藤美姫選手の名場面集。凄かったなぁ・・・。今出来ることはやりきった!という表情。
フリー。
鈴木明子選手のウエストサイド物語を全編。僕はやはり込み上げてくるものが抑えられない。
安藤美姫選手 改めてこうしてみると、ほんのちょっと硬かったかなぁ・・・。
キム・ヨナ選手。執着を手放し、ベストをつくすことに専念したからこその演技。なんという柔軟な精神力。まぎれもなく、いまの女子フィギュアの最高到達点。
浅田真央選手。NHKスペシャルを観たあとなので、また伝わるものが。高難易度と演劇性の融合。女子フィギュアの可能性をとことん拡げようとした挑戦。自分自身を信じきれなかった分だけ、今回は失敗したのだろう。闘う相手は他選手ではなく、評価するのは審査員ではなく、なにが起こるか分からない・その中でベストな作品を完成させるのみ・・・と覚悟していたら、成功していただろう。それがわかるから、あんなに悔しかったのだろうなぁ。
ロシェット選手。サラウンドで鑑賞すると観客のあとおしも素晴らしい。だからこそ、ひやりとする場面も、しのぎきったのかも。
長洲未来選手の名場面集。次代の女王は、きっと彼女。その前に、浅田選手には是非、”鐘”で目指したものを完成させてほしいな!
ビット元選手、懐かしい・・・素晴らしい言葉を、ありがとう。
ペア
川口・スミルノフ組 SP・フリーともさわりだけ。リフトも、滑りのシンクロ具合も、素晴らしいなぁ。
金メダルペア。始まった瞬間から、ゾクゾクッとする。今回の五輪の数々の名演技の中でも、アイスダンスのフランスベテラン組と並んで、好きかも。深い愛を感じさせてくれたからかな。
アイスダンス
リード姉弟 さわりだけ。
バーチュー・モイヤー組 どこまでも美しい・・・・・。22歳と20歳のベテラン。12年間、ひたすらに美しさを磨いてきた、その到達点がこれなんだなぁ。ラスト、空の一点を二人で指差し見上げながら、”Thank you so much”と言った彼の言葉。
男子SP
プルシェンコ ”フィギュアは技だ!証明してやる”という叫びが聴こえてきそう。
高橋大輔 情熱と気迫が、画面のこっちまで飛んでくる。改めて見ると、やはりすげぇ。
織田信成名場面集。
小塚崇彦名場面集。前半、決めが流れた感じが、ほんのちょっぴりあったかなぁ。後半は圧巻。
ライサチェク名場面集。完璧。この完璧さを現出するのが、いかにすごいプレッシャーだったことか・・・。いや、それとも、キム・ヨナ選手と同じ境地だったんだろうか。
男子フリー
小塚選手ハイライト。4回転が決まったのは、偶然じゃない。あきらかにいい状態だった。
ライサチェク ”フィギュアは完璧さだ!”
織田信成選手ハイライト 靴ひもの時の、あの悲しそうな顔・・・。
ランビエール選手 椿姫、王子様がここに居る!
高橋大輔選手 道 環境音だけで国際映像を。4回転の前だけを除いて、終始、人間”高橋大輔”が、そこに居た。素晴らしい。最後のストレートラインステップ、全身で人生の喜びを叫んでいるような。
ウィアー選手 堕天使。そっか、かれは直前の大輔選手の演技を、ちゃんと観ていたんだ。観た上で、自分は自分の表現を極めたんだ・・・。なんて素晴らしい人なんだろう。
プルシェンコ選手 タンゴアモーレ あらためてみると、終盤のステップでの、会場を自分色に染め上げていく、あの迫力は凄い。点数が出た時の笑顔。ライサチェクの歓喜、大輔選手のにじむ涙。
エンドロール、選手たちの美しい瞬間の数々。笑いも泣き顔も、静謐も歓喜も、みな美しい。
君たちに明日は無い 最終回
いいドラマだった。
手段としての仕事、目的としての仕事。いずれにせよ、誇りが在れば、ひとは必ず立ち直る。そう信じてるから、俺は平気でひとを辞めさせられるんだ
NHKスペシャル 浅田真央 キム・ヨナ ”史上最高”の闘い
長かった・・・あっという間。
あのフリーの滑走の間、なにを感じ、なにが起きていたのか。真央ちゃんの言葉を通して紹介してくれた。
そこにいたるまで、どんな道を二人が歩んできたのかも。
いろいろ考えてしまって。
でも、もう終わってしまった
あと9点もらえる・と思ってしまった瞬間、3連続ジャンプをミス。
そのあと氷に引っかかって、しかし、脚の疲れからジャンプする力が無かった。
あとは、ひたすら演じることに専念。リンクサイドで、見守るというよりも一体となってエネルギーを送り続けるタラソワコーチ。カメラマン、真央ちゃんが自分のカメラ前を滑り抜けたあと、そのまま連続してこういう映像も撮ってくれているのか・・・凄い。
もし2ヶ月はやく生まれて、トリノに出ていれば、金。真央ちゃんは、4年後のバンクーバーを目指すしか無かった。
同じ月に生まれたヨナちゃん。トリプルアクセルを飛べる真央ちゃんに勝つには、完成度と表現力と確実性を、どこまでも磨く道しか無かった。
そのヨナちゃんを上回り、金メダルを手にするには、真央ちゃんは、芸術性と高難易度への挑戦とを融合する道を歩むしか無かった。
タラソワコーチの、なんと演劇的な指導。
怒り、不安、焦燥を、全力で表現しろ・・・もしかしたら、今、このオリンピックを経験した真央ちゃんなら、ダークサイドを、もっと深く表現できるかも。
今日の新聞記事も読んで思った。
ヨナちゃんは、カナダに練習拠点を置くしか無かった。
そしてきっとこれから、伊藤みどり選手が日本で果たしたのと同じ役割を、韓国で果たして行くのだろう。彼女に憧れてフィギュアをはじめる選手がたくさん登場し、育成者も、施設も、しくみも揃ってきて、選手層が厚くなっていく。
真央ちゃんがここまで、日本に練習拠点をおいてくれたのは、日本のフィギュア界の今後にとってはたぶん、ありがたいことになるだろう。愛知にそれだけの人材と環境が揃っていたからこそだし、この4年間真央ちゃんたちに触れて影響を受けたひともたくさん居たはずだし、今後も国内のスケート環境を充実させて行く必要性を如実に示してくれた・・・はす。あと10年もしたら、今のロシア・アメリカ・カナダのように、日本が、世界の有力選手の練習拠点になっていうるだろう。
一方で、昨日アイスホッケーに関して書いたけれど・・・
女子アイスホッケー カナダvsアメリカ
長男が、興味深そうに真剣に観ている。
あ、そうか!
「もしかして、アイスホッケー観るの初めて?」「うん」
・・・そういえば僕自身、この”ぶぅおー!!!”というホイッスルの音、ずいぶん久しぶりに聴く。十数年ぶりかも・・・。
かつては、国内リーグも含め、TV中継を観る機会はしばしばあったように想う。
でも今や、オリンピックの機会でもないと・・・。
事業団チームが解散したり、アイススケートリンクが減少したり。
僕はたまたま、実家から30kmほど離れた福山市にスケートリンクが有ったから、小学生のうちに、数度スケートをすることが出来た。
でも、そのリンクが閉鎖されてから、もうずいぶんと経つらしい。
いま、スケートが容易にできる地域って、どのくらいあるんだろう?!?いま、日本のスケートを取り巻く環境は、必ずしもよくはないのだと想う。特に、スケートリンクの維持・継続に関しては。地方では維持費をまかなえず、都会ではマンションなどへの用途変更への圧力がかかる。
そういえば昨年、氷のように滑走できる樹脂リンクが発明されたというニュースが有った。これなら維持費は安くて済むはず。TDLの昨年末のクリスマスパレード、僕は実見しなかったんだけれど、たぶんこれを使ったんじゃないかなぁ。入門用として使えるといいなぁ。
そしてたぶん、ディズニー・オン・アイスなんかも、アイスショーの普及と定着に、大きな役割を果たしつつあるんだろうなぁ。
国籍って、本質的なものではない・・・と、僕は想う。
ナショナリズム、くそくらえ。
ただ、どの時代に、どんな文化のもとで生まれ育ったかは、ひとがなにをどのように為して行くのかに、大きく影響はするよね。
”国”を意識するなら、そのしくみや規定を、どんなふうにしていくか・ということこそが、本質的に大切なんじゃなかろうか。
2/28追記
日本国内と、カナダ・アメリカ・ロシアとの、もしかしたら一番大きな差は、「観客」かもしれない。
その次は、エンタテイメントの厚みや、演劇・バレエなど他ジャンルとのつながり。バンクーバーの観客は、素晴らしい。
見事な演技は、惜しみなく賞賛。
力が発揮出来ていないと、きっちりスルー。
でも、挑戦・不運・不屈の奮闘には、大きな励まし。
賞賛の仕方も、時には大波のように、時には息を飲むような静寂で、形にはまらず、その演技そのものをしっかりと感じ取りながら、選手と共にひとつの空間を創り上げている。
日本のフィギュアの観客も、TV中継で見る限り素晴らしい。でもたぶん、なかなかここまでは・・・
そして、エンタテイメントの厚み。
アメリカ・ロシア・カナダを練習拠点にする選手には、バレエ・ミュージカル・演劇などの影響を、振付やしぐさから、ショー構成まで、強く感じる。
日本にも、世界的なパントマイマー・演劇人・映画監督・伝統芸能・バレリーナ・などなどなど、居るわけだから、
それが結実しつつもあり、でもまだまだ発展の余地があり、というのが、今なんじゃないかなぁ。きっと。