20年

50歳が近づいてくると、10年・100年がどんな年月なのか、体感とともに理解できるようになってくる。
その感覚で、生まれる前のことをさかのぼってみると、驚いてしまうことが多い。


天安門事件や、ベルリンの壁崩壊と冷戦終結から、今年ではや、20年になるという。
僕が生まれたのが、1962年。その20年前・1942年といえば、第二次大戦真っ盛り。戦争は遠い昔のような気がしていたが、わずかそれだけしか経っていなかったんだなぁ。
そこから僕が生まれるまで、日本は焦土となって、餓死するひとがたくさん出て、朝鮮戦争があって、経済が復興して、家電製品が普及し始めて、ベルリンの壁が構築されて(1961年)、東京オリンピックの準備がされて・・・で20年。



音楽のリバイバルが、大体10-30年周期になるのだろうか。
あまりにも流行った音楽って、聴くのがそぐわなくなる時代が、その直後に来がち。
以下、素人のやま感で・・・
デキシーランドジャズが、1920年代に廃れて、ビル・ラッセルによる再発掘とリバイバルが1940年代
スイングジャズが、1940年代に廃れて、映画”グレン・ミラー物語”などによるリバイバルが1950年代
フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドが1960年代で、大瀧詠一さんや山下達郎さんによるリバイバルが1980年代


あのジェームス・ブラウンも、1956-76年にヒットを飛ばし続けたあと、なんと、サタデーナイトフィーバーによる”ディスコブーム”のとき低迷した。
その間、彼に影響を受けた若手ミュージシャンたちが育ち、彼らから”ぜひ、ゴッドファーザー・オブ・ソウルに、これを歌って欲しい”と楽曲を提供されて出したアルバム”Gravity”で、1985年に大復活。鮮烈だった。
ジョン・レノンも、10年くらい主夫業をやってたんだっけかなぁ。


大好きなマイケル・ジャクソンも、アース・ウインド&ファイヤーも、なにか聴くのはそぐわないような感覚になった年があった。
うろ覚えだけれど、マイケルが95年ごろだろうか。EW&Fは、5年位前だったような・・・いや、違うかもしれない。ごく短い期間だったのだけれど、音やリズムが陳腐に感じられ、身体にあれほど刻み付けられてたグルーブがはずれてしまった、そんな感覚だった。
たとえば、レッツ・グルーブなんて、いつまででも踊っていられるくらいノレる曲なのに、ある日ふと、とっても表面的で平板なリズムに感じてしまった。


どうして、そんなことが起きてしまうんだろう?!?
快復するきっかけは、生演奏だったような気がする。