2004年度立教大学アメリカ研究所主催 連続公開講演会 検証!アメリカン・ポップ・カルチャー 第2回 ”ディズニーの帝国 〜テーマパークの文化戦略〜 能登路雅子”

”ディズニーランドという聖地”の著者、能登路雅子さんの講演。


参加者の感想が、秀逸。

人々の期待を裏切らないように、人工的でコントロールされた安心感を与える楽園という夢の世界を求められ、そのように変化していったものが今のディズニーランドだということだ。何度行こうと「また行きたい」と思う理由は、ここにあったのだと、今までの疑問が解けた気がした。そして、どうして日本は他の国々に比べてディズニーを受け入れ、賛美しているのかという新しい疑問も生まれた。

ディズニーランドは1テーマパークではあるが、それが世界中に影響を与え、またディズニーランド自体も影響を受けて成長してきているしてきているのだと感じました。
(中略)
大学の授業の中でディズニーランドに触れる時は、(中略)「ディズニーランドのこういう部分が今、受け入れられて成功している」という視点から考えるものばかりでした。今日は、アメリカ文化の中でのディズニーランドを考えるきっかけを与えていただいた

ディズニーが歴史や事実をそのまま再現するのではなく、人々の中にあるイメージをよく勉強して、それに合致するようにしている

多文化主義を視野に入れたテーマパーク作りをしているのは、訪れる度に感じるが、それを踏まえた上で、世界各地のテーマパークにディズニーワールドを訪れた人たちの思想だとか、価値だとか、感動を統一していくことすごさを感じるし、そんな中の一人として、行き続けたい反面、恐さのようなものを感じる。僕らの頭の中にある、イノセントな部分をディズニーは形にしているからこそ、そこは清潔だし、悪い人がいないのだし、永遠に夢見る世界なのだと思った。