サステイナビリティ(持続性)と、千年企業

Aceという雑誌の、老舗企業特集を読んでいて。


”サステイナビリティ”が、人間社会が今後存続していくための、鍵となると言われているし、僕自身そう想う。
この概念が大きく取り上げられたのは、リオデジャネイロでの環境サミットからだったろうか・・・もう結構な年数が経っているのだけれど、頭ではわかるような気がしていても、体感のレベルで我が身に照らして、どんな”あり方”のことを”サステイナブル”と言えるのか、判っていなかった。


日本には、何百年も続いている企業が、世界的に珍しいほどたくさんあるという。
創業から千年を超える企業も、3社。そんな国、ほかには無いらしい。
それら老舗企業に共通する特徴が、いくつかあげられるそうな。


銀座の老舗呉服店に、記者さんが取材に行って。和服姿で向かう道すがら、草履が壊れてしまった!
取材先のお店で、「応急処置しますね」と、瞬間接着剤で対応。
常連のお客さんが、ゆったりと店での滞在を楽しんでいる姿に感銘を受けつつ、取材。
お店を出たとき、わざわざ追いかけてきてくださって、「これをお持ちになっていれば、安心でしょうから」と、接着剤をわたしてくださったそうな。
同行のひとりが「そういえば以前、まだ購入したことも無いのに、名前を覚えててくださって・・・」
・・・あぁ、なるほど、TDRでよく遭遇する応対とおんなじだ! お客さんを”目の前をたまたま通り過ぎる、名無しのゴンベイ”ではなく、”かけがえのないひと”として、とらえている。


数百年続く企業には・・・

  • お客さんを、ひとりのひととして、思いやり、大切にする。
  • 各企業、同業種でもそれぞれ個性がある。
  • 本業をしっかり軸にする。
  • 時代に応じて変わる。
  • ”業務は社会からの預かり物”という意識がある。
  • 投機をしない。誠実に商いをする。

・・・こういった特徴があるそうな。
ディズニーランドと万博の違いと、おなじだなぁ。


社会と、顧客と、働く人と、誠実で永続的で互恵的な関係を結ぶ。これがサステイナブル、だな。


してみると、対極は”詐欺”だな!
かりそめの満足を顧客に与えるけど、まったくサステイナブルじゃないから、罪なんだよなぁ!なるほど。