プロフェッショナル 合鴨農法 古野隆雄さん

雑草だらけの畑の中で、しっかり大きく育つたまねぎ
アイガモのひなに話しかけながら、水をやる。その優しいまなざし、嬉しそうな笑顔。「時間を忘れるねぇ」かわいい中にも野性の強さがある。
”なるにまかせる”工夫をし、さまざまな技術的テクニックを駆使した上で。できるところまではとことんやる。そのうえで、出来ないことは自然にまかせる。現場で、予想外のことに対応しながら、ひとつづつ学んでいく。
百姓百作 年間通じて60種類の作物をつくる
旱魃。真剣な顔で。”柳のごとく しなやかに”良いこともあれば、悪いこともある じゃなくって、 悪くてもいい というふうに考える。
壮絶な失敗の日々。無農薬米栽培を目指す。来る日も来る日も、草を抜いて抜いて、それでも収量は1/3。鯉は鳥にさらわれる。水深を深くしても雑草は生えてしまう。月収入が3万円のときさえも。
アイガモ。
台風。心配して田を見に行ったら、アイガモは風にたゆたっていた。”もっとも強いあり方は、大きな力に逆らうのではなく、身を任せることなのではないか。”
問題を問題として意識すること。すでにそれで解決に近づく。旱魃のとき、作物は大きくならないけれど、根を張ってる。雨が降れば、すぐ大きくなれるように。百やって千やって、成功するのはひとつ。それがもともと私たちの人生。
”あえて失敗に飛び込む”自分の認識にない世界を体験することで、超えることが出来る。
乾田直播への挑戦。ヒエをいかに刈るか。稲を植えた3センチの幅を残して刈る機械の開発。それでも、雨で刈り残したひえが稲より先に延びてくる。失敗。とはいえ、今年テストした4枚の田の1枚。その失敗した1枚に、貴重なヒントがあるはず。
プロフェッショナルとは。「自分自身の仕事を、限りなく楽しく試行錯誤するひと、でしょうかね。」