快晴。
日没を、少し高いところから眺めた。富士山がなかなか見つからない。夕日のまぶしさ。手でさえぎりながら探す。あ、あのうっすらとした影がそうか!
ふりかえると、自分の長い影。そこここの垂直面が、輝いている。
日がいよいよ傾くにつれ、富士山の山影がどんどんはっきりしてきた。
そして、太陽がマンションのむこうに隠れる。天頂は青。地平線に向かって、円周状に紫がかったグラデーション。
箱根付近にたなびく雲が輝く。
富士山の山腹1/3が紫に染まる。やがて紫の領域がだんだん小さくなる。
西の空はどんどん紅色に。東の空は紫が濃くなる。
なんだかぼわっとした、やさしい色合いの黄昏。

30分後。透明な深い濃紺のグラデーション。そして夜に。