エルトリート西葛西店→シネマイクスピアリ「風立ちぬ」鑑賞

からっと気持ちのいい晴れ。27℃くらい。


エルトリート西葛西店 7月から新メニューに。座席にコールボタン・プラスチックカップ・ランチのコーヒーとアイスティーお替りセルフサービス化・・・と、ちょっぴりファミリーレストラン化。これまでフロアスタッフ手一杯な感じだったから、やむを得ないかなぁ。
チキン&ベジタブルファヒータランチと、グランデブリトーランチを。味は落ちてなかった。


16:10-18:30 シネマイクスピアリ風立ちぬ」 シアター13 D-12席にて。
僕たちの前方3列が空席・D列は3人、その後ろはほぼ満席。


登場する機械や風景の選び方と描かれ方、台詞。じんじん響いてきた。


昨日のコンサートで感じた、イタリアと日本の肌合いと交流。ドイツらしさ。風土・文化。
機械の成熟と洗練。飛行機より一足先に試行錯誤期を抜けた鉄道車両をまず使っての表現。(平坦地で9600使ってるように見えたけれど、なぜ? 僕の見間違いで、改称前のC51かなぁ)
ちっぽけな帆掛け船たちの中を行く白い外洋商船が、黒い特設巡洋艦に変わる。


あらがいがたい力や流れ。ゆめをかたちにする。センス。風を感じる力。
その風はときに、天変地異であったり、社会の嵐であったり、技術の流れであったり。
どうとらえ、どう応え、どうかたちにするか。「風立ちぬ、いざ生きめやも。」


最後、とても美しく描かれた零戦の群れに、おもわず嗚咽。
蒸気機関車が、成熟とともに、各国の文化や風土を体現したかのような様式を獲得していったように、
日本の飛行機が獲得した、軽やかで瑞々しいスタイル。これを体現した美しいデフォルメ。消えてゆく・・・。


堀越二郎さんと、ほぼ同じ時代を生きた、私の祖父たち。
ひとりは帝大卒。ひとりは三菱重工のエンジニア。
その青春時代を、追体験したような想い。


そして、私たちがいま、歩みつつある道を。



映画館を出て、ひとりベンチで買い物をする妻を待つうち、ふと気づいてしまった。
堀越さんの妻の生き方。これが、登場人物たちの生き方を象徴している!
ぐらぐらっと来た。美しい夕焼けと、それを写真に収めようとする少女を眺めつつ、なお。
そうか、駿さんの時代認識・人生観は、こんなにも厳しいのか・と。
有限な人生。どんなセンスで、なにを見出し、なにをどこまで成そう。
いや、たぶん私のエンジニアとしての10年は、とうに過ぎ去っているのだろう。
ではさて私は、なにを見切り、どんなことを大切にして、どう生きていこうか。