バンクーバー五輪

フィギュア男子フリー

仕事でググった瞬間、”ぅおおおお!!!小塚選手が4回転、立った!”という文字が飛び込む。ぃやったぁ!!!・・・どうやら、twitterかなにかの文字列を、ほぼリアルタイムで拾って紹介してるらしい。
最終グループは、生中継で。
ライサチェク、緊張と決意に満ちた表情。4回転がない分、すべてを完璧に決めねばならない。そして、決める。なんと強い・・・最後のスピンに入るあたりから、拳を握り締め。手応え十分。凄い!・・・それでも採点が出るまでは、とても緊張した表情。片目がしばしばと、チックのようにまたたき。なんて重圧なんだろう。
織田選手、表情が硬いぞ・・・四回転回避。完璧に進行すべく、とても丁寧に演技を続ける。その分、いつもの”チャップリンらしさ”がないような。表現がぴしっと決まらず、わずかにだらしなく流れてる。でも膝と腰はやわらかい。どうだ・・・あぁ、靴ひもが切れるとは・・・もっと外へ、観客へと伝えることに、意識を向けたなら。ソチはきっと。

前の選手の歓声を聴いて、足がすくんでしまいました

それとおなじ歓声を、織田選手、あなたも起こしたんだよ。アクシデントや失敗のときでさえ。 観客を信じて。そして、あなた自身の魅力を信じて!
ランビエル、4回転2つのうち一度手をつくが、表現力が素晴らしい。バレリーナのよう。身のこなしが美しいし余韻がある。スピンで喝采
高橋選手、冒頭、4回転にいどむが失敗!しかし、そのあとも素晴らしい。SPで気になった肩甲骨の硬さはないぞ。指先から、もっとぱあっと拡がると・・・そこは緊張か。細かいミスはあるにせよ、それも含めて演技に込めた気持ちが、ひしひしと伝わってくる。上手くいかないことも、それまた人生・・・。いい顔だ。ガッツポーズ! 構成点は、全選手中最高。人生を、演目に重ねあわせたからこそ、かも。
ジョニー・ウィア、繊細さの化身のよう。美しい!意外と伸びなかった点数に、観客がブーイング。それを”おさえておさえて”というようにポーズを。心からやさしいひとなんだなぁ・・・。
プルシェンコ、強い!スピンのスピードが遅いのは、ブランク明けの体力のせいか・・・。持てる全てを使って、演じきった感じ。得点にも納得の表情。いさぎよいぞ!
結果は、金:ライサチェク 銀:プルシェンコ 銅:高橋。 


高橋選手、夕方のニュース番組。次々引き回されて、ちょっと気の毒な・・・
トリノで、好調だったSPのあと、重圧でフリーを失敗。そのあと荒川静香さんの金メダルを観たのが、大きかったそうな。
村主さんの”大輔おめでとう!”に、答えた表情が素敵。選手同士、深くつながるものがあるんだなぁ。”4回転のあと、どう立て直したの?””立て直す練習もたくさんしたから・・・練習のたまものですね!(^o^)”の、ちょっぴり誇らしげに、かすかに自慢ぶって軽口っぽく答える感じも、ほんと、長く切磋琢磨しあってきた仲間同士なんだなぁ、と。


・・・・・もし、國母選手が、開村式や開会式に参加していたなら。転倒せずに、立てていたんじゃなかろうか。
そうかもしれない・そうじゃないかもしれない。
いずれにせよ、選手が存分に力を発揮しうる環境を、わざわざ与えないなんて、なんと馬鹿馬鹿しいことだろう。


小塚選手の演技、残念ながら通しで観ることが出来ていないんだけれど、試合で一度も成功したことが無いという四回転を、オリンピックで成功!・・・とてもいい状態にコンセントレーションされていれば、本番では練習以上のことが、起こりうる。SPから小塚選手は、そういうことを起こしうる状態だったと想う。



表彰式、輝く三人。本番であんなに殺気がみなぎってたプルシェンコが、オリンピックすべてを祝福しているかのような、実に無邪気な笑顔。スポーツマンだなぁ!!!
15歳の時の、高橋選手の言葉

みんなが自分の中に入ってくるような演技をしたいです

まさに、そのとおり成し遂げたんだなぁ。

勅使川原郁恵さんと、お父さん・コーチ

予期せぬ転倒で長野代表に選ばれなかったとき、なぜ
的確なときに、的確な言葉を。

挫折はしなきゃダメ。
一回ドスンと落ちることで、ほんとに強くなれる。
人生も一緒だよ。


勅使川原さんの試合の写真を、ずっと自宅に飾っていたというコーチ。
色あせたパネル。それは、オリンピックの時のではなく、中学生時代のもの。
スタジオに戻ってキャスターが、

もしかしたら、長野のあとから、飾っていたのかもしれませんね。観る度”今度は五輪に行かせてやる!”って。

三銃士
スポットライト