スターライト・ドリームス

TDL10周年【イッツ・マジカル】の舞台裏
凄いなぁ、イッツ・マジカル。
これと、初代ワンマンズドリームが、テーマパークのショーにおいて、画期的な・歴史を変えた作品だったと言えるみたい。



さて、昨日終わった、スターライト・ドリームスって、
過去のキャッスルショーの名演出を集大成してリニューアルした”イッツ・マジカルII”であり、”スターライト・マジックII”でもあると、言えそうだけれど・・・


昨日、「あぁ、これでもう、スターライト・マジックや、ブレイジング・リズムのあの演出を、この城で観られるのは最後かも・・・」と想いながら、スターライト・ドリームスを観た。
はじめて、”アニバーサリーショーのあり方として、こういう手法も、ありかも”と思えた。
過去の名演出を集めて、新しいショーを創る・・・という手法。


リメンバー・ザ・ドリームのように、体感記憶がよみがえるということはなかった。たぶんそれは”新しいショー”として創られたがゆえに、思い出の場面が、ちがう使われ方をしてるから。
ただ、過去のショーを知らないお客さんにとっては、リメンバー・ザ・ドリーム以上に、楽しめることだろう。
そして、周囲のお客さんの反応から、あのときの自分を思い出す・・・という喜びは、しばしばあった。


でもね・・・やっぱり、なにかがもの足りない。なんだろう。
れあサイト掲示板に書き込みしてて、見えてきた。

>は、言い過ぎかも(笑)
うんにゃ、どんぴしゃ。

たとえ遊園地の模造品で、ちびっ子の仕業という設定だとしても。
もしマリア像に、ぺたりと”迷い犬”の貼り紙したらさぁ、怒るキリスト教徒も居るだろ?たぶん。

チキルームも、ハワイも、スティッチも、さほど好きじゃないひとが創ったショーなのかな・・・と、俺は想った。敬意と愛を感じない。


香港のライオンキング。凄いことを沢山やってるけど、でもいっちばん感動したのは、布一枚を使った、ごくごくシンプルな演出。滝のように涙が出た。

はじめてチキルームを観た時、花が歌い始めた瞬間は、腰抜かすほど驚いた。
それがいまや、チキの神様さえも最初っから歌っちゃう。
>あ。今からでも遅くないから100回に1回くらいはブーを出しなはれ。(牧伸二でも可)
大賛成!
なんなら僕が「あーーーあぁあ、やんなっちゃった」って歌おうか?


スターライト・ドリームスもそう。
そりゃ初見のお客さんは感激するわい、過去の名演出を総動員だもん。俺も、未見のイッツ・マジカル!の香りを味わえたのは、とっても嬉しかった。
でもさぁ、そこに愛が薄い。物量作戦。
普通は、1フレーズちらりと、過去ショーのテーマ曲を混ぜ込んだだけで、お客さんぴくりと反応する。なのに今回、そんな姿を見かけなかったよ。10個も混ぜ込んでるそうだけど。

なんだか、諸先輩の資産を、食い散らしてるような・・・。
愛して、学んで、超えなきゃ。
スターライト・ドリームスの冒頭、”魔法使いの弟子”の波と星を操るシーンを実空間で再現してくれた。あれは凄かった。愛して、学んで、超えてた。


25周年の舞浜、現場のスタッフは素晴らしい!
でも、クリエイティブ部門が、なんだか変じゃないかい?
まさかこれは・・・ドリームランド化?!?なんてね(笑)

愛して、学んで、超える。


今回のプロットは、15年前のイッツ・マジカルから、一歩も踏み出していない。
今、伝えるべきメッセージって、”ドリーム・アゲイン”だろうか?
そうじゃない。
ほんとの夢を見つけるとは、どういうことなのか。
夢を信じるとは、どういうことなのか。
”夢をひらくって、こういうことだ!”と、体感させるようなショーこそが、今、必要だったんじゃないだろうか。


たとえば。
ミッキーが、”誰もが夢の鍵を持ってる””どんな夢も、必ずかなう”と信じて、
マレフィセントの心深くにある、ほんとの夢を掘り出し、かなえようと奮闘する。
マレフィセントは、そんな夢がかなうなんて信じきることが出来ず、あと一歩のところで、夢をあきらめ、力と支配の生きかたに戻ってしまう・・・
挫折したように見えて、でも実はマレフィセントの願いは、彼女の知らないところでかなっていた。
・・・なぁんていうショーを、今回の手法で創っていたなら。


ずっと語り継がれ、この先のアニバーサリーで引用されるような、深いj感動を呼ぶショーが生まれていたんじゃないだろうか。


超えるって、たとえばそういうことだと想う。
ショーの創り手には、ほんきで”誰もが夢の鍵を持ってる””どんな夢も、必ずかなう”と、とことん信じていて欲しい。
すると必ず、いま、なにを伝えればそういう社会になるのかが、見えてくるはずだから。





9/3 22:00追記
ひとつ言い忘れていたことがありました。


スターライト・ドリームスは、もしかしたら、”最後のキャッスルショー”になるかもしれない・・・そう感じていました。
近年、もはやお客さんが多すぎて、繁忙期のキャッスルショーは成立し難くなっていましたよね。
腰を据えて見るお客さんにも、通りすがりに遠望するお客さんにも、満足を与えられるようなグランドキャッスルショーが、果たして成立するか否か。そのチャレンジが、スターライト・ドリームスだったと僕は観ています。
抽選方式も、ショー内容も、派手な特殊効果の多用も、この観点から選ばれたものなのではないでしょうか。


結果は・・・大成功だと想います。幅広い層の、実にたくさんのお客さんに、満足を与えることが出来た。
キャッスルショー存続の可能性が、ここに開かれたと言っていいと想います。


この点で対照的なのが、この夏のディズニーシーとボンファイヤー。
昨年終盤、すでにキャパシティいっぱいだったのに、今年はCMまで展開して。
「これを観たくて来たのに、アラビアンコーストに入れないってどういうこと?!?」とインフォメーションボードで詰問するお客さんを、一度だけですが見かけました。
金の鉱脈。スーパーダンシンマニア、ブレイジングリズム、リズム・オブ・ワールドから行き着いた、大きなニーズのあるショー。
是非、もっと大勢のお客さんが楽しめる形態を、編み出してほしいなぁと、切に願っています。
僕の浅知恵だと・・・

  • 抽選
  • 分散
    • ランドとシーで同テイストのショーを平行開催など
  • キャパシティ拡大
    • ハーバーに移動
    • 各町内会で開催
      • アラビアで ボンファイヤー・ダンス
      • NYで リズム・オブ・ボンファイヤー
      • ケープコッドで ボンファイヤー・ジャンボリーナイト
      • ロストリバーピラミッド前で ホット・ラテン・ボンファイヤー または ブレイジング・ボンファイヤー
      • ミッキー広場で ボンファイヤー・スペチアーレ

・・・で、園内全域からプロメテウスにエネルギーを送ると、噴火!!!(^o^)