G/Disco-STYLE

音楽っていいね、ライブっていいね、生きてるって素敵だね。

「乞食と王侯は兄弟になる」
シラーの”歓喜に寄す”って、ほんとはそういう詩だったんだって。
でも、あまりにも刺激的で罪に問われかねないから、
「すべての人は兄弟になる」というマイルドな表現に変えたんだそうな。
それがほんの200年前。


ベートーヴェンが、そのメッセージを音楽で伝えたいがあまり、
交響曲に合唱を取り込むというルール破りをしてまで曲を創り。


こころのなかに創ってしまった垣根を、ぼくたち人類はじゃんじゃん壊してきた。
壊すことで、感動が生まれ、
感動の凄さが、時には、こころのなかに新しい垣根を生み、
その垣根を超えて壊すことで、また新しい感動が生まれ。


そして、200年後の今がある。



まるで、会場全員で繰り広げる、室内版レジェンド・オブ・ミシカのようだった。
客席とステージの境が無い、スーパー・ダンシン・マニアのようだった。
こころの垣根が吹き飛んだ。
生演奏でディスコをやると、こうなるのか!!!


回数を重ねるごと、更にどんどん凄くなるだろう。
”毎夏恒例”どころか、年4回やって欲しいなぁ・・・



そして、アント・ニオ大成功にも、こころからおめでとうございます!!!


こういう動きがどんどん生まれ、互いに連携しながら膨らんでいけば・・・
”日本にライブ・エンタテイメントを根付かせる”という25年前の志が実現する日は、すぐそこかも。


”生演奏でディスコ”をやるということは、
ノンストップで、ハードな演奏を全力疾走するってことで。


そんなとんでもない企画を、やっちまってくれたG-Styleと、
とってもファンキーなお客さんたちに、乾杯。



開演前。
テーブル席が案外たくさん用意されていて、大半のお客さんは、そこにどっかりと腰を落ち着けてしまい・・・これ、意図どうりにディスコになるのか?!?


それが、エンディングにはお祭り騒ぎに。





印象深いことがたくさん。
たとえば、ぼくよりわずかに年上の、70年代ディスコで踊りこんだであろう、女性ゲスト二人。隅で踊っていらしたけれど、実に素敵だった。
飛び跳ねながらボンゴをたたくなべさん。彼のロボットダンスに、みゅさんとぼくと、勝手にご一緒させてもらい。
キレのいいフリーダンスを、がんがんに披露してくれた、おそらくは80・90年代に踊りまくったであろうたくさんのゲスト。プロははじけっぷりが凄い。負けじと踊る素人も素晴らしい!

2ステージ目直前にかかった、ミッキーパラパラ。”えーっ!パラパラかよ”・・・と一瞬想ったが、しまった、ほんものがすぐそこに。軽く踊ってるのに、凄い。凄すぎる。時空を超えて(^^;まさにあれが目の前に。見とれてしまった・・・後から想えば、一緒にがんがん踊っとけば良かった!またとない機会だったのにねぇ。
レディ・マーマレードで、IKUMIさんを愛美さんが引っ張り出し。KAYOさんと二人で熱唱。あれも凄かった。愛美ちゃん、超GJ!!!
プロのダンスショーコーナーの後は、軽くソロアドリブ合戦もあり、やがて次第に素人とプロが入り乱れての群舞に。”高度な学園祭”みたいな、気楽で熱い雰囲気。


終了直後。
楽しかったのか?というと、実は、うーん・・・って感じだった。
なんでだろ?と振り返ってみた。
なんだかスタッフになったような気持ちで、純粋にあたま空っぽにして、先陣切って無邪気に楽しむ瞬間よりも、お客さん全体に意識を向けてるときが多かったなぁ。バンドの音そのものよりも、それで踊るお客さんの姿が嬉しかったり。
でもね、するとなんだか、じわじわと楽しさが沸いてきて。いまもそれが続いてる。


88年だったかなぁ、ザナドゥに20代半ばのメンバー十数人で行ったら、DJがアースウインド&ファイヤーをかけてくれて。
同い年の友達が、思いつきでハンカチを出して振りまくりながら踊ったら、フロア中、決まりきったステップなんかぶっとんだ大盛り上がりになって。グループなんか超えて、みんな一緒になって踊っちゃった。ぼくのディスコの思い出の中でも、いっちばん楽しかったひと時。
あのときの感じと、とっても近い。ぅわあなんだ、理想形だったんじゃないかっ!!!!!すっかり忘れてたなぁ。


次回はもっと、こころの垣根が低くなるだろう。
素人も交えての、一芸大会だって出来るかも。
70年代筋金入りのお姉さんを、引っ張り出すことだって出来るかも。
楽しみだなぁ・・・・・。

舞浜駅に、七子さんたちを送った後

みゅさんと、あれこれお話。
こころの垣根。
破壊と創造。
センス。一人一人ユニークで無二。
お客さんを、にんげんを、大切に想うこころ。
「これは俺たちの問題だ。一緒に解決しよう」
不条理や疲弊と、アイディア。
モーツァルトベートーヴェン


帰路、ふと思いつく。
ベートーヴェンが凄いから、”人と違ってなきゃいけない””ただ楽しみだけの音楽じゃいけない”という強迫観念を、あとに続く我々が、勝手に感じてしまっているのかもしれないなぁ。
こころの垣根を超えたとき、感動が生まれ。
その凄さが、新たな垣根を、時には生むのかも。
ならばまた、それを壊せば、また深い感動が生まれるなぁ。