クローズアップ現代「テレビはいらない?!〜急成長するインターネット放送〜」

およそ2000万人の会員を誇るニコニコ動画Ustreamなど、インターネット放送が急成長をとげている。尖閣諸島の漁船衝突ビデオや、政治家の記者会見、さらにはネットを情報源とする報道が相次ぎ、娯楽番組でも、素人制作のインターネット番組が人気を集めている。編集をしないリアリティ、自らもコメントなどで番組参加できる双方向性。テレビは「遠い」けど、インターネット放送は「近い」と、若者たちのテレビ離れが加速している。番組では、インターネット放送の最前線を追いながら、中継で、ニコニコ生放送のスタジオとも結び、急増するインターネット放送が私たちの生活をどう変えていくのか、放送の役割とは何なのか考える。

26分という短い番組の中で、実に見事に編集・構成されていた。
なにが起こりつつあるのか、どんな可能性が拡がりつつあるのか、網羅的にわかった。
特に僕にとっては、ニコニコ感謝祭や、政治家のインターネット放送出演の映像は、インパクトがあった。
tsudaるで有名になった津田大介さんをスタジオに招いての生対話も、課題の指摘と解決策提示が、適格でお見事。

  • ネット利用者が感じる TVの問題点

尺に収めるため、下記2点の不満・不信が生じている。

    • 偏向(リビア情勢知りたいのに、京大カンニング事件ばっかり報道)
    • 恣意的(素材から、取材側のストーリーに沿うところばかりつまみぐい編集)

→インターネットとの組み合わせで解消しうる。TV放送の良さ・ネットの良さを活かしあえばいい。


TV放映中は、NHK×ニコニコ動画 クローズアップ現代 ?ネット拡大スペシャル? - ニコニコ生放送で、コメントを同時に流し、

そして放送終了後、担当プロデューサーとディレクターがニコニコ動画の生放送に飛び入り出演。
クローズアップ現代の内容やテレビとインターネットの未来、そして番組制作の裏話など熱いトークを繰り広げます。
出演者
ラインナップ杉本 誠司(株式会社ニワンゴ 代表取締役社長)/ 七尾 功(ニコニコ動画 政治部長)/津田大介(メディアジャーナリスト)
大嶋智博(放送作家・ディレクター)/ 細田美和子(NHKプロデューサー)/ 篠田洋祐(NHKディレクター)

・・・いやぁ、面白い!
まずは、製作者の生の声と想い。膨大であろう取材素材から、26分という尺に収めていく編集作業。おふたりとも完撤だし、2日お風呂に入っていないとおっしゃる。たまには3日徹夜も・・・。
そして、取材された側の想い。真意はこうだったとか、番組にまとめられてみてこう感じたとか。
そこに、視聴者のリアルタイムのコメントが入る。


公開反省会・生素材へのアクセス・補足説明。こういった部分をネットとの連携で補えば、

TVは、もっととんがっていいんじゃないか

こうおっしゃった、美人プロデューサー細田さん。なるほど!
取材力・見識・編集力といった部分に、プロならではの力量というのは必ずあるし、それは今後も必要とされるはず。
それを存分に発揮することを妨げている、もろもろの障害を、ネットで軽減すれば、
とんがった面白さは、いろんな方向に花開きうるよなぁ。
予定調和ではない番組の可能性にも、言及されていた。インターネット放送のみならず、TVでももっとできるのでは・と。

今回は、自分たち自身の在り方がテーマ。
これが、たとえば福祉をテーマにして、こういう連携をやったら、次の段階に進むんじゃないですかねぇ。

篠田ディレクター、是非。


ホリエモンがフジTVを、楽天がTBSを買収していたなら。
こういった番組が、もっとはやく観られていたんだろうなぁ・・・。
クローズアップ現代の視聴者が、一千数百万人。
今回のニコ動での延長線が、18万人弱。ネットはもっともっと活用されうる。