白熱教室JAPAN 慶応大学ビジネススクール 第4回「組織を危機が襲うとき」

慶応大学ビジネススクール・高木晴夫教授の講義の最終回。1995年の地下鉄サリン事件の時の聖路加国際病院の対応を題材に、組織の危機対応のあり方を議論していく。


慶応大学ビジネススクール・高木晴夫教授の最終回。1995年の「地下鉄サリン事件」で患者の治療の中心的な役割を果たしたのが、事件現場に近い聖路加国際病院だった。非常時の緊急体制を組織するまでの工程をひも解き、現場でのチームプレーの精度が増していった状況を分析する。そして、その対応を通して、「ビジネス組織が何を学び取れるか」を考えてゆく。
出演
【講師】慶応義塾大学大学院教授…高木晴夫

開始10分後から。
私自身の業務と関連も深く、とても興味深いテーマ。冒頭を観られなかったのと、お手洗いに行きたくなって断続的な視聴になったのが大変残念。


見識にうならせられることが多い、このクラスの学生たちだけれど、
今回については、マニュアルを作成したり、ポリシーを浸透させたりするような業務経験は、ほとんど無いのではないかなぁ、と感じられた。
一方で、自衛隊での平常時・有事・壊滅時という区分や、医師としての経験、石油ファンヒーター回収の全社対応化といった話を伺えたのは、とても有意義だった。MBAクラスのひとつ大きな意義なんだろうなぁ、こんなふうに、多様な実体験をもつひとたちが集まるというのは。


自社や同業他社の危機対応事例や、現場で目撃したTDLパレードの支柱折損事故時の見事な対応を思い起こしながら視聴する中で、
今回もうならされたのは、まとめで提示された理論。

”危機対応には、情報ハブが生まれ・機能することが重要”

・・・聖路加病院の事例研究から導きだされた結論だそうな。
そして、ハブが生まれるための3条件・・・たしかこんな感じだったと想う。

  1. 状況情報が集まる素地があること

フラットで自律性の高い組織。川崎市横浜市の違い

  1. 情報ハブとなる資質の高いひとが居ること

たくさんのひとと接点を持つ

  1. 対応情報を発信する強い意志を持つこと

理念・意思・専門性・見識


今回の事例が残せたのは、幸運が重なったからだ・とおっしゃる教授。
事件から5年後、研究させて欲しいと申し入れに行ったとき、
丁度聖路加病院でも、資料の散逸を防ぎ、危機対応マニュアルを創るべく、準備を整えたところだったんだそうな。