イ・サン

NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか(2)陸軍 暴走のメカニズム

巨大官僚組織「日本陸軍」が暴走した理由を新しい角度で徹底検証。派閥優先の論理と縮小を拒む膨張体質など「内向きの行動」が超エリート集団を戦争へと追い込んでいった。
大平洋戦争開戦から、2011年で70年。“日本が、なぜあのような無謀な戦争への道を突き進んだのか”を検証するシリーズの第2回。巨大官僚組織「日本陸軍」が暴走した理由を、当時の軍幹部が残した肉声テープや新しい研究で、“徹底解剖”する。そこからは、派閥優先の論理と縮小を拒む“膨張体質”など、「内向きの行動」が“超エリート集団”を戦争へと追い込んでいった真相が見えてくる。
出演
【キャスター】松平定知

陸軍一夕会の暴走。
幕末の攘夷派と変わらんなぁ、と想った。
守旧派を追い出すことには、一致協力して成功。でも、そのあと具体的にどう改革するのか、肝心なところが。
あげく派閥抗争をして、見識あるリーダーが共倒れ。
勇ましい姿勢ばかりがもてはやされ、大局観がすっぽ抜ける。


幕末は、薩摩も長州も、早い段階で手痛い思いをして、
結果、見識を磨いて、責任ある決断をくだせるひとびとが育ったわけだけれど、
なまじ、直接の対戦国を圧倒できそうな軍事力を持ってしまった分だけ、その先の列強との対戦と破局まで、思いが至らなかったんだろうか。
でもね、そもそも陸軍改革を決意した第一次大戦で、列強同士の衝突がどんなに莫大な犠牲を生むのか、目の当たりにしたはずなんだよなぁ。
”私利私欲にはしり権力闘争する駄目な政治家”が、己の鏡だとは気づかずに、自分たちが権力をにぎってしまったんだなぁ。


日露や日清の時は、伊藤博文たちが、最悪の事態を迎えた時のことも考えて、大義名分を立てたり、米国世論を味方につける工作をしたり、ロシア国内で革命工作をしたり。
なんで、その観点が持てなかったんだろう。
批判ばかりをして、でも”責任ある判断”を磨けなかったんだろう。
まだまだ、封建時代の上下関係で考え動くしっぽが、色濃く残っていたんじゃなかろうか。

街角アンケート
まわりのひとや組織が間違った方向に向かっていると感じた時、あなたは異を唱えられますか?
40.4% Yes
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わずか40%。
でも、こうも言えるのではないか。
150年経って、ようやく40%が組織に異を唱えられる程度にまで、封建社会からの脱却が進んできた・と。