結婚19周年。早いなぁ!!!

NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか(1)外交敗戦 孤立への道 再放送

冒頭の街頭インタビュー。
なぜ、戦争になったのか、戦争を避けることはできたのか。
きちんと検証しないままに、私たちは来てしまった。


ここできちんと、検証をしておかないと、
またおなじ過ちを繰り返すことになるだろう。
組織的特性は、当時とあまり変わっていないのだから。


もし、リットン調査団の勧告を受け入れていたら。
満州の権益を独占することはできなかったかもしれないが、それでも十分、日本国民を幸福にすることはできたんじゃなかろうか。そして現地の住民にとっては、日本単独統治よりも幸福だったかもしれない。
国際統治で経済開発をして、その結果が好ましければ実利を取り、好ましくなければ「ほらやはり、満州族の国に」・・・どちらに転んでも、悪い話じゃなさそう。
その実現のためには、世論が変な方向に焚き付けられてないことが必要だよなぁ。


いやいや、さらにその前に。
満州国が、ちゃんと実態を伴ったものだったなら。
などなどなど、いくらでも、想定だけならできるわけか・・・。
歴史の検証って、むずかしい。



ひとつ思うのは、最終的には”意図”の問題だよなぁ・ということ。
”搾取してやれ”
”日本という国を「ご立派」にすることで、自分もご立派になったような錯覚をしたい”
という意図を持っているあいだは、なにをやろうとたぶん、最終的な結果は破滅。
”アジアの人々が皆、搾取から解放され、平穏に幸福に暮らせるように”と本気で願っていたなら、ずいぶんと結果は違っていただろう。李王朝とも中華民国とも、もっと上手に連携がとれていたろう。


もひとつ思うのは、組織のこと。
なぜ、陸軍・外務省、ばらばらに動いたのか。情報の共有や、戦略の統一が図られなかったのか。
→元勲が居なくなったから。そして、それに代わるはずの政党内閣が国民の支持を十分得ていなかったから と紹介された。
でも、もし政府が国民の支持を得ていたなら、陸軍は外務省に、暗号解読で得た内容を伝達していただろうか?・・・国民の支持だけでは不十分だろう。システム的な不備だと、僕は想う。
元勲は、自分自身が政府も軍も創設したわけだから、どちらにも声が通るし、どちらからも親しみを持たれている。自分が育てた人たちが、どの組織にもいる。だから、情報も集まるし、頼りにもされるし、決定も支持される。
時が流れ、政府は政府、陸軍は陸軍、海軍は海軍で育った人たちばかりになったからこそ、ばらんばらんになったんじゃなかろうか。
これって、いまでも、日本の組織でありがちなことだと想う。創立時は、みんなが全体に目配りする。歴史を積み重ねるにつれ、仕事が高度になり、専門化が進み、組織が分化する。それでも創業時を知っている人たちが居るうちは 彼らの個人的見識と組織内人脈で、全体が有機的に機能するけれど、引退したとたん、ばらんばらんになり、戦略が失われる。
ならば、どうすればよかったのか。
組織の枠を超え、同じ釜の飯を食わせる・・・これが一案。もしかすると、欧米の一流大学って、この役割を負っている面もあるかも。いやまてよ、士官学校はどの国も、大学とは別なのかな。
親分子分のつながりではなく仕事が動く仕組みを、組織に入念に組み込む・・・これが本筋だろうなぁ。文民統制っていうのが、これに当たるんだろう。ただしその場合も、統制する”文民”が、専門化しちゃ駄目だってことになるよなぁ。

1/13追記

坂本竜馬ひとり、もし昭和初期に居たなら。
幕末の状況は、昭和初期よりもずっと、国内はセクショナリズムでがっちがちだったし、国外は国力差が圧倒的で危機的だったんだもんなぁ。


まてよ、だからこそ、
元勲が数少なくなり始めたころから、坂本竜馬が注目を浴びはじめたのか。
”こういうひとがいた”と描き上げることで、
”政治家はこうあってほしい”と。

ワンダー×ワンダー「完全密着!ロケット打ち上げの舞台裏」 再放送

3度の失敗を過去経験した、ロケット打ち上げ総責任者。
圧力アラーム発生。担当者に「何分でケリつける?」「・・40分で」
2時間後にようやく、担当者から返答が。センサー異常と判明・上限値までに余裕があるので、このままいきたい・と。
「万が一ね、上限値を超えたら、どうする?」「上限値を超えたら・・・・・」考えていなかった。
「なにが起こるかわからんでしょ。超えたときどうするか、考えて。」

起こりうるあらゆる事象を頭の中でシミュレートしないと。
ふんだんに失敗すれば、そういう能力は身に付くんだけれど、
日本のロケットは、もう失敗できないからね。
我々失敗した世代が、若い世代に伝えていかないと。

先ほどの、NHKスペシャルを想った。
明治の元勲たちは、薩摩も長州も、はじめは無知なまま西欧諸国をあなどり、圧倒的力を身をもって体験した。その痛烈な失敗があるからこそ、日清も日露も、国際世論を味方につけられるような根回しをしっかりしたり、もし負けた場合の調停策を働きかけておいたり、したのだろう。
失敗を身をもって体験していない、日清・日露の戦勝しか知らない世代がリーダーになった時、観たいものだけ観たいように見るふうに、なってしまった。


ものすごいプレッシャーの中、発射の瞬間「いけっ!」とにっこり。ものすごい迫力。美しい・・・
20分後、衛生分離の瞬間は、祈るようにじっとうつむく。「みちびき、分離」のアナウンスで、ほっとした顔で喜び合う。
席の後ろのタペストリーに”平常心”
管制室は、大声を出すの禁止。
高橋英樹さんの感想「みな穏やかな顔でリラックスしてるでしょ。これが映画なら”もっと緊張感出せ”だよね。でもこれが、実際なんだねぇ」
毛利さんの実感「宇宙での仕事は、実験装置のボタンを押す時も”これで間違えたら何億円が無駄に。たくさんの技術者に迷惑をかける”と、すごいプレッシャーがかかります。打ち上げ責任者は携わったひとたち数千人の仕事を背負ってる。それは数千人の携わる人全員がそうなんですよね。全員が自分受け持った仕事を最高に仕上げて、高めあっていくからこそ、成功する。」