オバマさんの演説

新聞で要約を読んだだけだけれど・・・うまいなぁ!!!

  • 相手と自分との、共通項を見出し、共感を生み出すことに長けている。

「日本と米国ほど、核兵器の恐ろしさを知っている国は無い」・・・このフレーズには、しびれた。なるほどまさにその通り。”だからこそ、同志になるべきなんだよなぁ”と瞬時に想いが到る。落とした国と落とされた国・対立項として捉えがちな関係が、一気に転回するフレーズ。
大仏と抹茶アイス、太平洋大統領も巧み。

  • 事実を語り、価値判断は相手の中に起こす。

今日ではないが、マイケル・ジャクソンが亡くなったときの「このiPodには、彼の曲がすべて入っている」・・・彼からこんな影響を受けたとか、彼の存在をこう評価しているとか語ったなら、オバマさんが黒人であるだけに、いろんな波紋が起き得る。でも、これなら批判しようが無い。しかも、オバマさんにとって、マイケルがどんな存在だったのか、聴き手の中にイメージが膨らむ。

  • 感慨を言い表す言葉の選び方が巧み。

これまた今日ではないが、「広島や長崎を訪問することが出来たなら、光栄だ」・・・この”光栄”という言葉選び。”嬉しい””ありがたい”なら、米国内の訪問に反対するひとたちは、大いに反発を感じるだろう。”光栄”と言われたら、”なるほど、そういう側面は確かにある”とわかってもらえるだろう。


立場・視点・環境の違いを、揉め事の種では無く、創造の資源にするには、どうすればいいのか。
それを、本能的なレベルで会得してるひとだなぁ・・・。