鞆の浦

景観保全を理由に着工前の工事の差し止めを初めて命じた画期的判決。

嬉しいなぁ。確定するといいのだけれど・・・。


住んでいるひとには、なかなか日常の良さって、わからなかったりする。
一方、便利さや、綺麗さは、わかりやすい。ついそれを追い求め、結果、どこにでもある街になってしまう。
鞆のすぐ近く、僕の郷里の三原市はまさにそう。道を拡幅するために、山陽道沿いの城下町を破壊してしまった。
お隣の尾道市。僕自身、大林監督が映画”転校生”で描き出してくれるまで、あの街の素敵さに気づかなかった。たぶん、ぼくだけじゃない。不便で、雑然として、古びた街の良さを、あの映画で再発見したひとたちは、たくさん居る。いまや、その魅力を引き出した街づくりをしている。


整備計画公式ホームページを観ると、設計者は、あれこれ配慮しながら意匠を凝らしていることはよくわかる。
それでも・・・いまある魅力を活かしながら、あらたな魅力を付加しているとは、到底言いがたい。


バイパスは、市街地の背後にトンネルで通し(計画公式ホームページのなかに、山岳トンネル案として提示されている)、
救急車・消防車は、小型のものを特別に用意し、
旧市街は、徒歩・自転車・バス中心にする。バイパス沿いに駐車場を設け、シャトルバスや貸し自転車を用意し、住民以外の車両流入は制限。
どこにも無い、素敵な街を形成しうる。