白村江の敗戦・明治維新・第二次世界大戦後の躍進

朝刊に、面白いコラムが。

◇7世紀の「近代化」体験??五百旗頭(いおきべ)真
 明治日本こそが、近代西洋文明に対して初めて効果的に対応した非西洋社会である。そう前回の本欄で論じた。それは幕末維新期にあった二つの資質の併用により可能となった。一方で、この国の独立と尊厳を守ろうとする攘夷(じょうい)の魂である。他方で、すぐれた外部文明をむさぼり学習する能力である。排外テロのエネルギーが地味で難しい近代化の努力へ内面化された時、この国は世界史的意味を持つ躍進への軌道に乗ったのである。


 だが、なぜ日本が真っ先にこれを行えたのか。実は、日本によるこの種の対応は初めてではない。同型の努力を中国文明に対して傾注し、危機を克服し躍進をとげた古代史の体験があった。

白村江の敗戦と、そのあとの猛然たる律令制導入と。
なるほど、明治維新と似ているし、
更に言えば、第二次世界大戦後の”国民主権”の国づくりとも似ている。