毎日新聞 私とMOTTAINAI:森毅・京大名誉教授

 うーん。一口に「もったいない」って言うけど、「無駄をなくそう」というもったいない派と、「無駄を生かそう」というもったいない派があるのね。例えば、雑談なんかしていると「時間がもったいない」と思う人もいるやろうけど、そういう「もったいない」には、何となく抵抗を感じるのね。僕は「無駄をうまいこと生かせん方が損や」と思う方やから。
−−これまで日本は「無駄をなくそう派」が主流でしたね。
 これは戦後一貫して、「無駄なものは切り捨てる」という方向でまとまってきたから。効率主義の論理でいくと「無駄はできるだけなくしましょう」となる。そんな“効率主義的もったいない”は、大きな変わり目に来てる。今は、多様性をいかに生かすかの時代。一つの方向で切り捨てとったら、多様性なんてない。「無駄があるから、いろいろできる」ってことになるわけですよ。

勿体=ものの本質 って、なにか。
より大切なものって、なんなのか。
無駄として切り捨てられてきたものの中に、より大切なものがあるのではないか。

実用性よりも、大切なもの。
それは、レジャー論ともつながるなぁ。