にんげんドキュメント 球児たちの延長戦〜25年目の星稜―箕島〜
箕島対星陵 延長18回に及んだ、伝説の一戦の後・・・
http://www.nhk.or.jp/ningen/kiroku0412.html
- ファールフライを落とし、勝てていた試合を振り出しに戻してしまった1塁手、加藤さん
野球も辞め、ずっと音信を絶っていた彼。ひさしぶりにOB戦に出て。
彼へのファーストフライでゲームセット。相手校、簑島の尾藤監督が「本当によかった・・・」その思いが、ひしひしと伝わってきて。
尾藤監督が加藤さんに送った色紙の詩。
岩もあり
木の根もあり
ファーストフライもあれど
さらさらと
たださらさらと
水は流れる。
あのエラーへのわだかまりが、心の底から解けた。
野球を再開。少年野球の監督になって、次男を教える。「一生懸命やる楽しさを伝えたい。」
エラーを恐れるな、思いっきりやれ。そう怒る。そして満面の笑みで「そうだ、ナイスプレー!!!」
- 逆転ホームランを打った選手
以来、ホームラン狙いでフォームが崩れ・・・
あのホームランがなければ。プロにいっていたろう・・・
勤務先の業績不振。ますます、そんな思いが募る。OB戦への参加もためらう・・・・・
試合の日が近づく。OB戦、やはり参加してみようかと、練習をする。まず軽くキャッチボール。「やっぱり硬球はいいや!」輝く顔。汗みずくで素振りをする。真剣な顔。そして心境の変化。「あのホームランがあったからこそ、今の俺がいる。」
- 二人のエース
負けた投手。痛恨のフォアボール。主審からそっと手渡されたボール。それが悔いだけを残したはずの試合の意味を変えた。いつも見える場所に置いてある。ボールを見ると、悔いと良かったシーンと、どちらもまざまざとよみがえる。少年野球の審判を生き生きと務める姿。
- 25年目のOB戦
尾藤監督、膀胱がんで参加許可が出ず。
「その場に立っていられることの喜び。」
- 10年ぶりの再会
加藤さんが、どうしても会いたくて、尾藤監督を訪問。OB戦全員の寄せ書きを持って、次男を連れて。
星陵の監督の揮毫「耐えて勝て」・・・「病気に耐えて勝てといわれてるようやなぁ(^^)」励まされた加藤さんが、励ます役目に。
そして尾藤監督が書いた言葉。「一期一会一球」
- 永遠に残るもの
素晴らしいときは過ぎる。伝説の名試合も、ゲームセットが来る。そしてなお、永遠に残る価値。それをまた、まざまざとみせてもらった。